本州発の部材輸送手配「取りまとめ」の1社にも選定
NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は4月8日、傘下の日本通運が北海道恵庭市で半導体関連産業に対応した新倉庫「NX-TECT Hokkaido」を開設すると発表した。
地上3階建て、延床面積は5万1096㎡。稼働開始は今年8月の予定。
主に最先端ロジック半導体の国産化を目指すRapidus(ラピダス)の半導体製造工場「IIM-1」(北海道千歳市)に関わる物流業務を手掛ける。同工場関連の物流需要が増大すると見込まれるのに対応する。
「NX-TECT Hokkaido」外観イメージ(プレスリリースより引用)
新倉庫は新千歳空港から約20km、JR札幌貨物ターミナルから約22km、苫小牧港から約40kmに立地。半導体製造に関わる一般材料の保管業務を行う物流拠点として優位性を持つ。
空調設備を完備し、最適な温湿度帯の保管に対応。各フロア・区画にセキュリティを設け、非常用発電も設置し、災害時にも稼働可能な体制を整備している。
2025年1月には苫小牧市で、道内で需要拡大が見込まれる半導体製造工程に必要な化学品、高圧ガスなどの危険品保管需要に対応した、多機能物流拠点を新設する予定。
日本通運は「IIM-1」への本州発の部材の輸送手配を行う”取りまとめ業務”の1社に選定された。日本通運が構えている山口県岩国市の大竹ターミナル、東京都品川区八潮のエフ・プラザ東京L棟が中継基地となり、ターミナル業務を展開する。
サプライヤー各社の部材を集約し、安全かつ効率的な輸送を実施してラピダスの安定した生産を支援する。
施設概要
名称:NX-TECT Hokkaido
所在地:北海道恵庭市北柏木町四丁目1番1-2
構造:鉄骨造3階建て
延床面積:51096.69㎡
主要設備:空調(作業用空調1F—10℃-25℃、2F・3F— 20℃±5℃)、非常用発電機(17時間/給油継続可能)、録画式監視カメラ(屋外10台、屋内30台)、避雷設備、高天井用LED照明、雪冷房システム
(藤原秀行)