軽量設計で建物への負荷軽減、必要な部分のみ設置も可能
金属屋根メーカーの元旦ビューティ工業は11月25日、夏場に工場や倉庫などで働く人の暑さ対策として、遮熱効果のある断熱パネルを既設の屋根に設置する新しい工法「元旦エコパネルシステム」を開発したと発表した。
対象の屋根は折板、横葺き、瓦棒葺き、立ハゼ葺き。
新工法はマッタラールーフ(ガルバリウム鋼板0.4mm)と断熱材、取り付け金具、落下防止装置「バリヤネット78」で構成。従来の「二重折板屋根」工法(既設の折板屋根全体に断熱材グラスウールを敷設、その上に新たな折板屋根を施工する方法)に比べて、防眩加工を施したフラットなパネルの表面で日射を受ける面積を小さくし、日射熱をより効果的に防げるのが特徴という。
さらに、軽量設計で建物に掛かる負担を抑え、施工は独自開発の落下防止装置「バリヤネット78」を使用することで、建物全体への大掛かりな仮設足場を必要とせず、工期の短縮と低コストを実現できるという。
施設を稼働させながら工事を進められるため、事業運営に支障をきたすことはほぼないと強調。事務所の真上など遮熱が必要な部分のみに設置することも可能。ビス止めなど屋根に穴を明ける必要がなく、漏水を避けられる。撤去も容易なため、賃貸物件の施設にも導入できると想定している。
同社山梨第一工場に設置した「元旦エコパネル」と「バリヤネット78」。パネルの色を変えて、空から企業ブランドを発信する提案も可能
安全対策装置「元旦バリヤネット78」
(藤原秀行)※いずれも元旦ビューティ工業提供