成田機能強化、「新貨物地区整備」などの構想に同意

成田機能強化、「新貨物地区整備」などの構想に同意

国交省検討会が中間取りまとめ、空港会社中心に整備計画策定求める

国土交通省は6月5日、「今後の成田空港施設の機能強化に関する検討会」(委員長・山内弘隆武蔵野大学経営学部特任教授)を開催し、成田空港の機能強化策をめぐる議論を集約した中間取りまとめ案を提示、委員の了承を得た。

成田空港を運営する成田国際空港株式会社(NAA)が昨年7月に公表した「新しい成田空港」構想の中で、インバウンド(訪日客)増加などを受けて、旅客と貨物の両方の機能強化を図り、「東アジアの貨物ハブ空港」などの役割を担い、同空港全体の国際競争力を高めていくよう提言していることに同意。

 
 

貨物の領域については「貨物上屋やフォワーダー施設を集約し、空港隣接地との一体的運用を可能とする新貨物地区の整備が望ましい」と明記。NAAの同構想を追認し、NAAが中心となり、関係者の意見を踏まえながら施設整備の具体的な計画策定などを進めるよう求めている。

成田空港への鉄道によるアクセスの改善などについても同構想の方向性に沿って進めることで一致。国交省やNAA、地元自治体、鉄道事業者らが連携して検討していくよう要望している。

検討会は学識経験者のほか、NAAや航空会社、地元の千葉県、鉄道会社の幹部らが名を連ねており、今後も議論を継続する。


中間取りまとめの概要(国交省資料より引用)

(藤原秀行)

経営/業界動向カテゴリの最新記事