ESR、3500億円投じ東京湾岸などで物流施設開発促進

ESR、3500億円投じ東京湾岸などで物流施設開発促進

新たに海外投資家とファンド2件組成

ESRは6月23日、今後約3500億円を投じて東京湾岸や関西、名古屋、福岡といった各エリアで物流施設の開発を進めると発表した。

投資ファンド2件を新たに組成し、このうち「RJLF4」は海外の政府系投資家が出資。ESRによる共同出資分を含めて当初は総額500億円のエクイティコミットメント(一定期間中に出資する契約)を設定。さらに500億円増額するオプションも設けている。銀行融資なども含めると投資総額は最大約2500億円に達する見込み。

 
 

投資対象の案件は物流施設で、賃貸面積1万坪超を備えたランプ型(軽工業用途を含む)、BTS型などを想定している。土地区画整理事業や用途変更も対象に含めるという。

「RJLF4」に出資する海外の政府系投資家は、これまで国内外でESRが展開してきた複数の投資ファンドに参加してきており、RJLFシリーズでは2019年に欧州の投資家と組んで立ち上げた「RJLF3」(エクイティ総額1500億円)に続く案件という。

併せて、長年取引関係がある欧州の年金投資家とも新たに開発投資ファンドを組成する契約を締結した。エクイティコミットメント総額は450億円程度で、銀行融資なども含めると、投資総額は1000億円規模になる予定。

投資対象は①正味賃貸可能面積が1万坪以下でアーバンロジスティクスのコンセプトに合致する物件②免震構造などを備え、市場のニーズに合わせて随時仕様更新を施す最新の大型倉庫——を想定。開発後は一定期間継続保有し、トータル7~10年の投資期間の中で収益の最大化を図る計画。

この投資ファンドに参加する投資家はESRが2013 年に組成した初の開発旗艦ファンド「RJLF1」から取引関係があるという。ESRとしては過去最大で、日本でも有数の規模となる兵庫県の物流施設開発プロジェクト「ESR川西ディストリビューションセンター」の開発資金にもコミットしている。

(藤原秀行)

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