庫内生産性4割向上見込む
コクヨと日立製作所は3月17日、仙台市泉区でコクヨの物流拠点「東北IDC」(旧仮称:新仙台IDC)が入居する物流施設が完成したと発表した。地上4階建ての外部施設の2~3階部分約7000坪を賃借し、グループでオフィス文具などのECを手掛けるカウネット向けのセンターとして運営する。
日立の統合型マテハン制御システム「ユニバーサルWCS」を導入し、庫内の生産性は約40%向上すると見込んでいる。稼働開始は今年10月の予定。

カウネットはプラットフォーム型購買管理サービスの「べんりねっと」を核とした「購買プラットフォーム戦略」を推進しており、物流面で支える「東北IDC」は、東北・北海道エリアにおける配送リードタイムの短縮と品ぞろえの拡充を支える重要な拠点として位置付けている。
コクヨの物流ネットワークでは標準的な運用規模だが、最新技術を生かし、最大27万SKU(最小管理単位)の高密度保管を実現することを計画している。
働くスタッフに加え、地域住民やパートナー企業も訪れることが可能な「共生の場」を具現化。高度な物流機能と地域共生を両立させた新たなモデルを確立し、東北・北海道エリアの豊かな未来を支えるパートナーとして、地域社会と共に発展していくことを目指すと強調している。
導入したマテハン制御システムが、日立独自の搬送計画最適化エンジン「LogiRiSM」(ロジリズム)と連携し、オーダー投入順序や搬送ルートをリアルタイムに最適化。その計画に基づき、国内初本格導入となるHAI ROBOTICS製ロボットによる自動ピッキング機能と高密度保管を両立したGTP(ロボットが商品を作業者のエリアまで自動搬送する)システム「HaiPick Climb System」、搬送AGVやコンベヤーなど複数設備を一元的に制御することで、高密度な保管体制と圧倒的な出荷スピードの両立を図る。
GTPシステムの採用でスタッフの歩行時間を短縮するとともに、システム連携による拠点内工程の全体最適化を図ることで、主要3拠点(首都圏IDC、中部IDC、近畿IDC)の実績平均値と比較して、拠点全体の生産性が約40%向上すると見込む。
加えて、在庫ロケーションの自動管理によって棚卸し業務の工数は既存拠点と比較して50〜70%削減できると想定。標準規模の拠点ながら主要拠点に匹敵する出荷能力を確立し、東北・北海道エリア全体の供給リードタイム短縮に寄与するとみている。

「東北IDC」の次世代マテハンシステムのイメージ

HaiPick Climb System
就労エリアは大型高効率空調システムによる徹底した温度管理に加え、低騒音型のコンベヤーや搬送自動ロボットの導入により、物流施設特有の機械音を最小限に抑制。一般的なオフィスに近い静穏な環境を構築し、心理的ストレスの低減と集中力の維持を目指す。
現場スタッフや地域住民が集うパブリックスペースもコクヨが培ってきた働く空間のデザインに関する知見を随所に反映し、従来の物流施設のイメージを刷新。休憩室には家具づくりのノウハウを活かした機能的な什器を配置し、心身ともにリフレッシュできる環境を整えている。
敷地内に「多目的交流エリア」を設置。教育機関や地元企業との連携にも活用可能なフレキシブルな設計を取り入れている。雇用創出や地域経済の活性化に貢献できると見込む。
施設概要
名称:東北IDC
所在地:宮城県仙台市泉区明通三丁目31番
竣工:2026年2月28日
稼動開始:2026年10月30日(予定)
賃借坪数:約7,000坪(2、3階)
延床坪数:約15,000坪
建物階数:4階建(133m×103m)、RCS構造(鉄筋コンクリート造一部鉄骨造、耐震)
(藤原秀行)※いずれもコクヨ提供












