グループ連結売上高は初の3000億円、盛合社長は26年度も保管能力と集荷の拡大に注力表明
ニチレイロジグループ本社の盛合洋行社長は5月18日、東京都内の本社で記者会見し、2025年度の決算と26年度の事業方針などについて報告した。
盛合社長は、25年度は国内外で低温物流事業が伸び、グループで初めて売上高が3000億円に到達したほか、海外事業の低温設備能力が100万tの大台に到達したと指摘。「事業規模の拡大が着実に進んでいる」と成果を強調した。
また、現行の中期経営計画に関し、海外のM&A進捗などを考慮し、最終の27年度の連結売上高目標をこれまでの3120億円から3400億円に引き上げる方針を示した。営業利益の目標は226億円で据え置いた。
なお、26年度はニチレイがグループ全体の決算期をそれまでの3月から12月に変えるため、ニチレイロジも国内は4~12月の9カ月、海外は1~12月の12カ月決算となる。
26年度以降の取り組みとして、自社アセットへの投資と他社アセットの活用を組み合わせて、引き続き低温物流事業の保管能力と集荷を拡大する方針を表明。
食品のメーカーや卸事業者が小売事業者への納品を効率化できるようサポートする低温物流ネットワーク「NL+LiNk」(エヌエルリンク)と、トラックドライバーを物流拠点の積み降ろし作業から解放して負荷軽減を図る輸配送システム「SULS」(サルス)の整備を継続して進めることも明言した。

会見する盛合社長
ニチレイロジの連結業績は25年度(26年3月期)が売上高は前期比8%増の3010億円、営業利益は18%増の186億円だった。保管や輸配送、リテール、3PLの各項目がともに堅調だったほか、海外は欧州・アジアで事業拡大の効果が出たことも追い風となり、全体で増収増益を達成した。
盛合社長は、全国規模で低温物流の保管・輸配送能力を拡大していく方針について、九州エリアで約2万8000tの自社アセットを増設し、27年11月に稼働を始める予定であることを明らかにしたほか、他社アセットも関東エリアで27年12月に約2万1600tの拠点の稼働をスタートさせる計画を公表。
北海道の石狩、盛岡の両エリアで集荷・輸配送の機能強化を図っていくことなどにも触れた。
加えて、SULSのサービスに不可欠なトレーラーを15台増強し、幹線輸送能力を拡大することを開示。グループの福岡東浜DC(福岡市)を増設し、埼玉県川越市で新設のBTS型物流拠点を活用することも明かした。
盛合社長は「保管と輸配送の両面で取り組みを組み合わせることで、全国で対応力を高め、需要拡大局面でも安定的かつ効率的な物流サービスに努める」と狙いを語った。
海外は欧州事業で、現地にCOO(最高執行責任者)を配置する体制の下、グループが持つ港湾3PL、保管、輸配送の各機能の連携を強化するとアピール。英国とポーランドで拠点を新増設していく構想にも言及した。
ASEAN(東南アジア諸国連合)事業は、現地企業買収による進出を果たしたインドネシアでコールドチェーンの需要獲得を図るほか、マレーシア起点のクロスボーダー輸配送も注力する方向性を示し、ASEAN内のネットワークを強化すると明言。欧州のフォワーディング機能と連携させ、国際3PLサービスを実施していくことにも強い意欲を見せた。
低温物流現場のDXに関しては「2030年度末には全国主要拠点の主な作業工程のデジタル化率100%を目指す」と強調した。
盛合社長は、海外の事業の低温設備能力が25年度末で欧州が約76万t、ASEANが約25万t、中国が約1万tの計約102万tに到達したことに関連し、「国内に比較して海外の規模がここまで来た、ということを分かりやすくお伝えしたかったため、100万tという数字を挙げたが、庫腹の数字を目標にしているわけではない」と語った。
国内の低温事業の拠点開設については、建築費の高騰を考慮し、自社開発拠点だけにこだわらない姿勢を見せつつも、機軸は自社による拠点開発を維持したいとの思いも見せた。
中庸情勢緊迫化に伴う燃料価格高騰などの影響は、収益見通しに反映させていないと説明、「他に必要なコストが出てくれば、別の形で何らかの対応が必要になる。今は影響を注視している段階だ」と語った。
(藤原秀行)












