【現地取材】パレット価格下落「物流が立ち行かなくなる」と懸念表明

【現地取材】パレット価格下落「物流が立ち行かなくなる」と懸念表明

パレ協・二村会長、転嫁の重要性訴え

日本パレット協会の二村篤志会長(日本パレットレンタル=JPR社長)は5月26日、東京都内で開催した2026年度通常総会後に記者会見した。

二村会長は、物流へのパレット導入が進む一方、パレットの単価下落傾向が見られることに懸念を表明。「このままでは物流が立ち行かなくなる」と述べ、物流機器の価格競争が続くことへの危機感を示し、価格の適正化が必要と強調した。


会見する二村会長

同協会の取りまとめによると、25年度のパレット生産数量は前年度比8.9%増の約6020万枚と始めて6千万台を突破した一方、出荷額ベースでは7.3%減の約1841億円にとどまった。

数量でパレット全体の8割超に上る木製とプラスチック製の単価は、新型コロナウイルス禍が始まった20年に大きく下がった後は回復傾向が続いていたが、25年度は下落に転じた。

二村会長は「そもそも物価高騰の状況下でパレットはなぜここまで価格が下落しなければいけないのか」と疑問を呈し、「物流機器は進化しているにもかかわらず、結局は価格という話になる。当協会の統計にもそのことが表れている」と指摘した。

その上で「官民を挙げてパレット導入を進めていこうとしている中で、パレットメーカーの疲弊は相当進んでいると思う。その結果、持続可能な物流に支障をきたすのではないかとすごく危惧している」と胸の内を明かした。

さらに、「パレットのメーカーや販売会社、レンタル会社も価格競争に慣れ過ぎている面もある。物流は運んで当たり前、保管して当たり前で、品質は高くて当たり前とされている。価格の適正化を考えるよい機会なのではないか」と語り、コスト上昇分の価格転嫁の重要性をアピールした。

二村会長は会見後に開いた同協会会員らによる懇親会の冒頭であいさつし、パレットの価格低下にあらためて言及。「このような状況が今後も続くようだと、加盟社の経営的な疲弊を招くばかりか、物流機器の価値を毀損し、物流業界の一層の地位低下を招きかねない 適正価格が必要だと考えている」と語り、同協会としても状況改善に取り組む姿勢を示した。

加えて、レンタルパレットの不正利用への対策を強化する考えもアピールした。

(藤原秀行)

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