既存船舶ですぐ活用可能なレトロフィットが強み
船舶の省エネ支援を手掛けるフィンランドのWE Tech Solutions(ウィーテックソリューションズ)と、一般社団法人日本海事協会(NK)傘下で船舶の設計・運航支援システムを展開しているNAPA(ナパ)は5月26日、東京都内で記者会見し、ウィーテックの日本における事業方針などについて説明した。
ウィーテックのヘンリ・キンヌネンCEO(最高経営責任者)は、2023年に三井物産と資本提携し、25年には神戸市で日本法人を設立したことに言及して「日本市場に重点を置いている」と説明。日本の海運会社や造船会社にエネルギー利用効率化のソリューションを採用するよう、今後も積極的に働き掛けていく姿勢を強調した。
ウィーテックはエンジンからプロペラへ動力を伝える軸の回転力を使って電力を生み出す省エネ設備「軸発電システム」などに強みを持つ。他にも船舶の電動化など、多角的かつ包括的にエネルギー利用の効率化をサポートできることを前面に打ち出している。既存の船舶にもすぐに設置できる「レトロフィット」もメリットとなっている。
キンヌネンCEOは会見で「この分野のパイオニアだと自負している」と説明し、軸発電などのソリューションを世界の300隻以上が採用していると成果を強調。日本でも船主や造船会社関連で40隻以上が採用していると語った。
ウィーテックのオステン・リンデル代表取締役は、日本市場を重視している背景として、日本政府が海洋分野に投資していることや、船主が船舶の長寿命化に強い関心を持っていること、規制強化を受けて船主が脱炭素化のソリューションを求めていることなどを列挙。
「アフラマックスタンカー(載貨重量トンが8万~12万)や自動車運搬船、LNG(液化天然ガス)運搬船などで、燃料の大幅な削減効果が見込める」と解説した。軸発電システムを活用した場合、7000台を搭載する自動車運搬船では年間に燃料コストを27%減らせるという。
ナパグループの水谷直樹エグゼクティブ・バイスプレジデントは、ウィーテックと今後連携を強めていく方針を表明。具体的には、ウィーテックの軸発電システムの導入効果を第三者の立場から客観的に分析、提示することなどを想定していると語った。

会見する(左から)ウィーテック・キンヌネンCEO、リンデル代表取締役、ナパグループ・水谷エグゼクティブ・バイスプレジデント
(藤原秀行)











