JALが量子技術のエー・スター・クォンタムに出資決定、全社DXと業務変革を推進

JALが量子技術のエー・スター・クォンタムに出資決定、全社DXと業務変革を推進

整備領域の実運用踏まえ、運航管理などにも適用拡大

日本航空(JAL)は5月20日、量子コンピューターの技術開発を手掛けるスタートアップのエー・スター・クォンタム(A*Quantum、東京都港区南青山)に出資することを決めたと発表した。

エー・スター・クォンタムも6月9日、出資を受け入れる方針を開示した。

JALがCVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)の1号ファンドを通じて出資。具体的な出資の額や時期は開示していない。

両社グループは先進技術による抜本的な業務変革を推進しており、その一環として、2023年7月にJALグループの航空機整備を担うJALエンジニアリングが、共同で「航空機運航整備計画の自動最適化ツール」の開発を進め、26年3月に正式運用を開始した。

多数の条件を同時に満たす答えを計算する数理最適化の技術を使い、運航便の発着時間や整備士の人数、必要な整備項目などの大量の条件を考慮した計画策定の一部を自動化している。

ベテラン社員の経験則に頼っていた複雑な計画策定に関し、大幅な時間短縮に向けた一定の成果を得ている。今後は提携に基づき、整備計画以外に、運航管理の負荷低減などを念頭に置いている。


航空機運航整備計画の自動最適化ツール(プレスリリースより引用)

エー・スター・クォンタムはJALの整備領域の先行活用で得られた成果や知見をモデルケースとし、JALグループ内の各業務現場における課題解決に向け、量子コンピューティング技術などの先端技術を積極的に活用する。

JALデジタルを含むJALグループ各社とも連携し、各現業部門が抱える課題やニーズに応じた最適な技術の具体化を進めるとともに、エー・スター・クォンタムとの取り組みを通じて実用性が確認され、業界を問わず課題解決に貢献しうるソリューションは、外部に提供していくことも検討する。

(藤原秀行)

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