3.3万㎡、混載輸送効率化など図る
ジェイアール東日本物流(JREL)は7月22日、千葉県市川市に新たな物流拠点「市川ディストリビューションセンター」(JREL市川DC)を開設したと発表した。今年10月から順次稼働を開始する予定。
延床面積は約3万3000㎡。倉庫エリアには、冷凍・冷蔵・定温・常温の各温度帯を一体運用できる高度なゾーニングを採用し、混載輸送の効率化と輸送回数の削減を可能にしている。
自動倉庫システムなど最新のマテハン設備を導入し、搬送・保管・仕分け・ピッキングの省力化・効率化・自動化を最大限実現できるようにしている。
親会社のJR東日本のエキナカ店舗向けの物流事業で、温度帯別に分散している物流センター機能を統合し、より効率的で安定した庫内作業と輸配送の体制構築を目指す。
加えて、新施設を最大限活用し、コールドチェーンを中心とした物流ビジネスの強化など新たな成長を図る。

(JR東日本物流提供)
「JREL市川DC」は、市川市で東関東自動車などが交差する高谷JCTや、京葉道路の原木ICに至近。都心配送に加えて首都圏全域への広域配送にも対応可能と見込む。
1・4階は冷凍・冷蔵・定温倉庫、2・3階はマテハン設備を有した常温倉庫を配置して4温度帯に対応。各階を多数の垂直搬送機、荷物用エレベーターおよびスパイラルコンベアで接続し、搬送効率の最適化を図る。
1階は冷蔵(5℃)と定温(18℃)、4階は冷蔵の変温対応(5~16℃)に加え、−20℃の冷凍まで対応しており、幅広い温度帯に対応した倉庫として運営する。
トラックバースは1階(ドックシェルター)・2階(オープン)に配置し、異なる温度帯の商材を同じ施設内で効率的にピッキング・仕分けし、1台のトラックに積み合わせ(混載)できるハイブリッドなバース計画を取り入れている。
2・3階では、入庫した常温商品を「コンベアなどの自動搬送設備」を使用して格納し、「パレット自動倉庫」で保管。出庫時は、「ピッキングロボット・GTPシャトル・順立てシャトル」などで仕分けを行いステージングする。
加えて、マテハン設備を制御するWESなどの倉庫管理システムを導入、組み合わせることで、データ活用による徹底した省人化とオペレーションのDX化を推進する。
1階では、冷蔵品を対象としたDAS(デジタルアソートシステム)の導入により、仕分け作業を効率化し、誰でも正確に作業できる環境を実現する。導入は2027年5月の予定。
特殊加工ガラスを設置した施設を象徴するエントランス空間や、売店を併設したゆとりのあるカフェテリアなどを整備し、従来の倉庫を覆すような洗練された内装デザインを採用。
セキュリティと利便性を両立する、物流施設としては珍しい顔認証システムの導入に加え、オフィスエリアではABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)を採用し、柔軟な働き方を支えるオフィス機能など次世代の物流拠点にふさわしいワークプレイスの実現に努めている。
加えて、自然災害対策として、受変電設備や非常用発電設備を屋上に設置し、事業継続性を見据えたBCP対策を講じている。
屋上には合同会社Sandia(JR東日本と東急不動産が共同で設立した再生可能エネルギーファンド)とのPPA(電力購入契約)により、太陽光発電設備を設置。生み出した電力を商用電力と併せて施設内で自家消費する予定。
自家発電・自家消費の仕組みや建物断熱性能の確保、設備の省エネ設計などの取り組みにより、CASBEE認証「Aランク」を取得したほか、BELS最高ランクである「ZEB」認証も取得する予定。
施設概要
着工:2024年11月
竣工:2026年6月
所在地:千葉県市川市二俣717-68
敷地面積:14,500.58㎡
建築面積:8,682.92㎡
延床面積:33,430.85㎡
建蔽率:59.88%(許容60%)
容積率:199.42%(許容200%)
構造規模:S造 地上4階 塔屋1階
最高高さ:30.90m
主要設備:四温度帯倉庫(−20℃、5℃、18℃、常温)、マテハン設備、太陽光発電設備、非常用発電設備、無人売店併設カフェテリア(売店は2026年内稼働予定)
(藤原秀行)







