新たな屋外無人搬送モデルの事業化図る
自動貨物搬送システムの開発を手掛けるドイツ発祥のスタートアップecoro(エコロ)の日本法人は6月15日、清水建設と、国土交通省が推進する「自動物流道路」構想の社会実装に向けた共同実証実験を、清水建設の研究開発拠点「温故創新の森 NOVARE」(東京都江東区潮見)で今年4月に実施したと発表した。

自動物流道路のユースケース④(通信安定性)を中心に、屋外環境における自動走行EV(電気自動車)の走行精度・通信安定性の検証と、取得データの事業シミュレーション(輸送量推計)への活用を目的にして実施した。

両社は自動物流道路の実現を目指すコンソーシアムにも参画している。
ecoroは工場・物流倉庫・空港など大規模施設の敷地内における屋外搬送の無人化に特化したスタートアップで、屋外走行対応の無人搬送EVによるパレット搬送と自動積み降ろし機構を一体提供するシステムとして、フォークリフト・AMR・AGVより効率的な輸送量とトラックより低い運用コストを両立する次世代物流システムを開発している。
一方、清水建設は高速道路・物流拠点・分岐点などのインフラ計画・建設の知見を活かし、次世代物流インフラの研究開発を推進している。
「自動搬送システムの技術開発」と「インフラ・施設設計・システム統合」というそれぞれの強みが自動物流道路の社会実装を図る上で役立つとみて、共同実証実験に踏み切った。
東京都のグローバルイノベーションクラスター創成事業「TIB CATAPULT」の一環としてティーエスアイが運営するハードウェアアクセラレータープログラム「Forge」の支援の下、実施した。
走行中の信号強度およびハートビートの送受信状況のログを取得し、通信断絶の発生頻度と復帰までの所要時間を計測。EVの走行速度を変化させながら複数回連続走行を実施し、停止位置と自己位置推定の誤差を測定した。
さらに、取得した走行データを輸送量推計モデルに組み込み、自動物流道路における拠点運用条件・事業性の定量評価に活用した。
このほか、建物設備・サービスロボット・自動運転車を統合制御する清水建設のシステムと、ecoroの屋外走行制御スタックとの接続・協調制御の実現可能性を検討した。

(藤原秀行)※いずれもecoro提供








