日本郵便とセイノー、外国人ドライバーの採用・育成で協業深化へ

日本郵便とセイノー、外国人ドライバーの採用・育成で協業深化へ

幹線便共同運行は2年で1万便超、今後も継続の姿勢強調

日本郵便とセイノーホールディングス(HD)、西濃運輸は11月5日、オンラインで記者会見し、両社の協業に関する進捗状況を報告した。日本郵便グループとセイノーグループは2024年5月に業務提携で基本合意。日本郵便輸送やJPロジスティクスも参加し、幹線輸送の共同運行や集荷・配達の共同化などを進めている。

会見で両社グループの幹部は、提携合意から今年9月までの約2年4カ月間に実施した幹線便の共同運行が累計で1万49便、同一エリア内の共同集荷・配達が1万6322便の計2万6371便に達したことを公表。今後も条件の合ったエリアを対象に幹線輸送共同化を広げていきたいとの考えを示した。



また、外国人ドライバーの採用・育成の面でも協業を深化させていくとの見通しを表明。災害時に物流を通じた被災自治体の復旧・復興支援で連携する可能性についても言及した。


(両社グループ公表資料より引用)

西濃運輸の上條秀一執行役員は「それぞれの領域で具体的に進展している。今後も輸送網や拠点、ノウハウを有効に組み合わせて、輸送力維持確保、ドライバー不足への対応、環境負荷低減を進めていく」と決意を語った。

日本郵便の行木司常務役員は災害対応での協業に関し「協業の目的が社会課題解決への貢献なので、協業できる領域があれば拠点などを活用してしっかり検討していきたい」と語った。

両社グループは会見で、25年7月からT2の協力を得て、神奈川~大阪間で高速道路上は「レベル2」(ドライバーが同乗し、有事の際はすぐに運転を代わるよう待機する)自動運転トラックを使った共同運行を展開していることをあらためて解説。他にも、宮崎県でJPロジの支店を九州西濃運輸の営業所内に移転させ、延岡支店として営業を開始、拠点の共有に踏み込んでいることにも触れた。

行木氏は日本郵便グループのJPトナミグループについて「将来はこういう枠組みに参加していきたい。間口を広げて取り組むというのが提携のもともとの趣旨であり、まずは24年の(基本合意当時の)枠組みということで進捗を振り返っている」と語った。



西濃の吉田明宏執行役員は「事前の想定を一定数達成できている。幹線輸送から共同集配・配送、各拠点の活用、ロールパレットの定期回送、さらに採用育成のところまで範囲を広げられている」と成果を強調。共同運行でCO2排出量が年間約550t抑制し、年間数億円規模の効率化につなげられるとの見通しを明かした。

西濃側としては2025年11月ごろから特定技能外国人の採用活動を始め、ベトナムとインドから11人の採用を決定しており、小型・中型の車両からスタートし大型に広げていく方針を示した。その上で、日本郵便にも特定技能外国人の採用で協力する姿勢を見せた。

日本郵便の古閑圭一執行役員は「幹線の共同運行は基本的に両社それぞれ積載率が比較的悪いところで行っている。これだけの便数を積み上げてきていることから考えると、その分だけ積載効率が向上していることは間違いない」と指摘した。


幹線輸送の共同運行トライアルに取り組む両社グループのトラック(プレスリリースより引用)

(藤原秀行)

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