乾汽船、筆頭株主のアルファレオが総会決議取り消し求めた訴訟で争う意向を表明

乾汽船、筆頭株主のアルファレオが総会決議取り消し求めた訴訟で争う意向を表明

持ち株比率は28・15%に上昇

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乾汽船は9月26日夜、筆頭株主を務める資産運用会社のアルファレオホールディングス(HD)から、6月に乾汽船が実施した定時株主総会で決議した、乾康之社長ら取締役5人の再任や買収防衛策導入をはじめとする4議案の取り消しなどを求める裁判の訴状を東京地裁から同日付で受け取ったと発表した。

乾汽船によれば、提訴は9月6日付。同社は「本総会における本決議は適法に行われたものと確信しており、本件訴訟において当社の考えを主張していく」と説明、法廷で争う意向を明確に示した。

一方、アルファレオHDは9月26日、関東財務局に対し、乾汽船株式の保有比率が同6日時点の27・60%から28・15%まで上がったとする変更報告書を提出した。9月13~26日の間、株式市場内で計8回にわたって株式を追加取得したという。

変更報告書では併せて、6月の乾汽船の定時株主総会に関し「議長の指名を受けた社外取締役が説明した賛否の集計方法と総会直後の臨時報告書に記載された賛否の集計方法に矛盾があったことなどに照らすと公正な総会運営はなされていない」などと批難している。

乾汽船の買収防衛策は、同社株式の30%以上を保有する株主が現れた場合に発動する。

(藤原秀行)

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