【新型ウイルス】安倍首相、資金難の中小企業向け給付金制度創設を表明

【新型ウイルス】安倍首相、資金難の中小企業向け給付金制度創設を表明

民間金融機関通じた無利子・無担保融資も準備、4月7日にも正式決定

安倍晋三首相は4月3日、首相官邸で開いた「未来投資会議」で、新型コロナウイルスの感染拡大により資金繰りの悪化が懸念される中小企業向けの給付金制度を設ける意向を表明した。

併せて、日本政策金融公庫など政府系金融機関が実施している中堅・中小企業向けの無利子・無担保融資を地方銀行や信用金庫、信用組合など民間金融機関でも受けられるようにすることも明らかにした。いずれも4月7日にも正式決定する緊急経済対策に盛り込む意向。

安倍首相は給付金制度創設に関し「(官邸で開いた関係閣僚と新型コロナウイルスの感染拡大で影響を受ける業界との)集中ヒアリングにおいては、借り入れをしても返済の目途が立たないため、借り入れができず、事業を継続できなくなるといった声を伺った。厳しい状況にある中堅、そして中小・小規模事業者に対し、事業を持続することを目的として、史上初の給付金措置を創設する」と語った。

給付金は売上高が一定割合以上減少するなどの条件を設けるかどうかなど、詳細を詰めている。融資は政府が利子分を補填することにより、最大5年間の返済猶予期間を設けた上で実質的に無利子・無担保で資金を借りられるようにする仕組み。政府系金融機関に申し込みが殺到し、手続きに時間を要しているため、民間金融機関でも対応できるようにする。

給付金や民間金融機関を通じた無利子・無担保融資はリーマンショックや東日本大震災の際には行われておらず、異例の対応となる。


未来投資会議で発言する安倍首相(首相官邸ホームページより引用)

(藤原秀行)

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