デカルト・データマイン調査、コロナ禍からの復調鮮明に
米調査機関デカルト・データマインが7月12日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、6月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比29・0%増の166万6209TEU(20フィートコンテナ換算)だった。
前年実績を上回ったのは12カ月連続で、6月単月の実績としては過去最多を更新。21年上半期(1~6月)の累計でも前年同期比39・6%増の1003万7218TEUとなった。上半期で1000万TEUの大台を超えたのは2004年の統計発表開始以来、初めて。新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による貿易不振からの復調が鮮明になってきた。
6月の実績を10カ国・地域別に見ると、トップの中国は18・3%増の96万6222TEUで、13カ月連続のプラス。2位の韓国は35・1%増の17万992TEU、3位のベトナムは65・7%増の14万2989TEU、4位の台湾は44・8%増の10万4017TEUなど、全10カ国・地域中、香港を除く9カ国・地域が前年実績を上回った。日本は19・1%増え3万1627TEUだった。
品目別の実績では、トップの家具類が29・5%増の28万5098TEU、自動車関連が42・2%増の7万1315TEUなどと好調。一方、機械類が3・1%減の14万3675TEU、電子電機が10・1%減の11万3834TEU、プラスチックが10・0%減の10万495TEUなどとなった。
一方、米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の5月分は0・1%増の50万8605TEUで、3カ月連続のプラス。中国向けは26・1%減の14万6909TEU、日本向けも0・9%減の6万7288TEUなどにとどまったが、ASEAN(東南アジア諸国連合)向けが総じて伸び、全体を牽引した。
(藤原秀行)