JLL調査、新規需要が供給上回る
JLL(ジョーンズ ラング ラサール)が8月16日公表した関西圏の大規模な賃貸物流施設市場調査結果によると、今年4~6月期末の空室率は1・4%となり、前期(1~3月期)比1・5ポイント、前年同期比では6・6ポイント低下した。
2016年以降では四半期ベースで初めて1%台まで低下した。新規需要はeコマース関連の需要が旺盛で31万9000平方メートルに達し、新規供給の3棟・25万平方メートルを大きく上回った。既存物件でも空きスペース解消が進んだという。ストックは前期比5%増加した。
空室率は大阪湾岸のベイエリアが1・1%で前期比2・1ポイント低下、内陸エリアが0・3ポイント低下し2・1%だった。
賃料は月額坪当たり4040円で前期比0・8%、前年同期比1・6%上昇。ベイエリアは前期比0・4%、内陸エリアも1・2%ぞれぞれアップした。
JLLは「今後も断続的に新規供給が予定されている。しかし、テナントが内定している物件が多く、空室率はさらに低下する見通しであり、今後も賃料の上昇基調が継続する可能性が高い」と展望している。
調査対象は近畿2府4県で2000年以降に竣工した延べ床面積5万平方メートル以上の賃貸物流施設。
空室率と賃料の推移(JLL資料より引用)
(藤原秀行)