帝国データ調査、負債総額18.6億円
帝国データバンクが4月22日明らかにしたところによると、大阪を地盤とするトラック運送事業者のSEHIRO(セヒロ、大阪府門真市)が同日、大阪地裁に自己破産を申請した。負債総額は約18億6000万円。
同社は2013年設立。通信機器を主力にオフィス家具、印刷物、薬品、飲食物などの運送を手掛け、大阪市内や兵庫県内で倉庫業も担っていた。
荷主からの元請けや物流・倉庫会社からの下請けで事業を展開。トラックを増車するほか、関東や九州にも支店を設置するなど、事業規模を年々拡大させ、得意先からの受注が堅調に推移した21年1月期には年収入高が約9億4900万円に達した。
しかし、トラックドライバーの確保などによる経費負担が重荷となり、収益は低調に推移。新型コロナウイルス関連融資を調達していたものの、21年11月には取引金融機関や取引先企業に対し、返済や支払いの猶予を要請していた。
その後、減車や人員削減などの合理化で経営の立て直しを図ったが、ロシアのウクライナ侵攻が世界的な燃料価格高騰を招き、採算悪化に歯止めが掛からなかった。
(藤原秀行)