無充電でも対応可能
ユーピーアール(upr)は7月14日、車両や物流機器に専用GPS端末を取り付けて現在位置を把握できるようにするサービス「なんつい」の端末ラインアップに、新たにアルプスアルパイン製の「物流トラッカー(MAR0AT2001A)」を追加すると発表した。
従来の端末では電池寿命の問題から苦手だった長期間にわたる位置追跡が可能になる。
「なんつい」は温度センサー付の端末もあり、食品・医薬品など常に状態管理が求められる物品の輸送中の温度と位置をWeb上で簡単に確認することも可能。
従来の端末は貨物の位置情報を取得・送信する端末の電池寿命が1カ月程度のためメンテナンス負荷が大きく、長く使われるパレットの追跡が困難といった課題を抱えていた。
用途拡大に向け、アルプスアルパインの物流トラッカーをラインナップに追加。仏Sigfox社の通信技術「LPWA(Low Power Wide Area、省電力広域無線通信)」と、Wi-Fiの測位技術を組み合わせることで、低コスト・低消費電力で屋内外の精度50メートルほどの位置測位が可能になる。独自のセンサアルゴリズムにより位置情報の発信頻度を最適化、無充電で長期間の稼働を実現する。
こうした機能により、パレットやカゴ車の流出先、滞留先、および流出先までの移動履歴が長期間にわたりメンテナンスフリーで追跡できる。流出原因の可視化により、適切な対応策の検討・実行を促し、資産の物流機器が紛失するのを防止できると見込む。
■物流トラッカー(MAR0AT2001A)の仕様
寸法 / [mm] | 140 x 50 x 25 |
重量 / [g] | 94 |
通信 | Sigfox (RC3) |
位置情報 | SigfoxおよびWi-Fiによる位置測位 |
電池寿命 | 8 年(例えば2回/日 通信した場合)※塩化チオニルリチウム電池使用 |
動作温度 | -20~60℃ |
防水規格 | IP67 |
(藤原秀行)※写真はいずれもupr提供