将来宇宙輸送システム、VCのインキュベイトファンドから3億円の資金調達

将来宇宙輸送システム、VCのインキュベイトファンドから3億円の資金調達

2地点間高速輸送など事業計画の検討加速へ

宇宙往還を可能とする輸送システムの実現を目指すスタートアップの将来宇宙輸送システム(東京都港区赤坂)は9月1日、ベンチャーキャピタル(VC)のインキュベイトファンドに対する第三者割当増資で3億円の資金調達を実施したと発表した。

将来宇宙輸送システムは一般社団法人宇宙旅客輸送推進協議会(SLA)の検討を踏まえ、「誰もが宇宙にアクセスできる時代を創る」ことをビジョンに設定。

今回の資金調達で、単段式の完全再使用型宇宙往還機(SSTO=Single Stage To Orbit)の実現に必要な技術課題の洗い出しや、抜本的な低コスト化、有人宇宙輸送技術の検討を行った上で、2地点間高速輸送(P2P=Point to Point)や宇宙旅行などの将来あるべき宇宙輸送サービスの提供を始めとした事業計画の検討を加速させる。

同社の畑田康二郎代表取締役は「P2Pや宇宙旅行マーケットは2040年代には10兆円以上の規模になることが期待されており、その実現には効率的な宇宙往還機が必要となります。誰もが宇宙にアクセスできる時代を創ることは、私たちが豊かな経済社会活動を営むために必要不可欠なものであると考えています」とコメントしている。今回の資金調達で中核となるエンジニアの採用を加速したい考え。


畑田氏(将来宇宙輸送システム提供)

(藤原秀行)

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