8月の「ゆうパケット」、2.7%増で2カ月連続前年超え

8月の「ゆうパケット」、2.7%増で2カ月連続前年超え

本格的な回復かは不透明

日本郵便が9月29日発表した8月の郵便物・荷物の引受物数によると、荷物のうち宅配の「ゆうパック」は前年同月比0.9%増の7764万5000個だった。前年の水準を上回るのは2021年3月以来、1年4カ月ぶりにプラスとなった7月から2カ月連続。

新型コロナウイルスの感染拡大による“巣ごもり需要”でインターネット通販が急拡大した反動が出ていた。本格的に歯止めが掛かったかどうかを見極めるにはもう少し時間が掛かりそうだ。

ゆうパックのうち、住宅のポストに入る小型荷物に特化し、ECの商品発送に多く使われている「ゆうパケット」は2.7%増の3358万2000個で、20年12月以来、1年7カ月ぶりに前年水準比でプラスとなった7月に続いての増加となった。

競合するサービス「ネコポス」を取り扱うヤマト運輸がフリーマーケット(フリマ)ユーザー向けの料金値下げに踏み切ったことなどから低迷が目立っていた。比較対象となる前年は落ち込んだ水準のため、上昇基調に転じるかどうかはまだ不透明だ。

「ゆうメール」は1.4%減の2億3888万8000個。郵便物全体は3.4%増の10億1522万6000通だった。

(藤原秀行)

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