2月の米国向け海上コンテナ、中国発は35%の大幅減

2月の米国向け海上コンテナ、中国発は35%の大幅減

米デカルト・データマイン調査、上位10カ国・地域も29%のマイナス

米調査機関デカルト・データマインが3月13日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果(3月10日時点)によると、2月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比28.8%減の118万9997TEU(20フィートコンテナ換算)だった。

2022年の後半から2桁の落ち込みを記録し続けている。米国でインフレや金利上昇を受け、消費者の購買意欲が冷え込んでいる上、小売業が新型コロナウイルス感染拡大に伴うEC利用増などを受けて在庫を積み増してきた動きが沈静化し、輸入にブレーキがかかっていることが背景にあるとみられる。

米国向けの世界からの輸送量全体でも2月は23.5%減だった。

国・地域別の2月実績を見ると、日本を除いた9カ国・地域がマイナスを記録。シェア5割強で取扱量が圧倒的首位の中国は35.4%減の67万2740TEUで、6カ月続けて2桁の減少となった。春節(旧正月)による稼働休みの影響も出た。

取扱量2位の韓国は8.6%減の14万1834TEU、3位のベトナムは22.0%減の10万3592TEU、4位の台湾は25.4%減の6万5051TEUにとどまった。

日本は13.1%増の3万2074TEUだった。

2月の主要品目別実績は、上位10品目の全てが前年実績を割り込んだ。トップの家具類は36.9%減、2位の機械類も19.4%減、3位の電子電機も15.6%減など全てが2桁の落ち込みになった。

米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の1月分は11.7%増の45万8259TEU。トップの中国向けは17.5%増の13万5967TEU、2位のインド向けは34.6%増の4万9862TEU、3位の日本向けは6.0%増の4万9513TEUだった。

(藤原秀行)

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