3月の米国向け海上コンテナ、中国発は36.8%減と不振続く

3月の米国向け海上コンテナ、中国発は36.8%減と不振続く

米デカルト・データマイン調査、消費意欲冷え込み影響

米調査機関デカルト・データマインが4月14日公表した海上コンテナ輸送量実績調査結果によると、3月のアジア主要10カ国・地域発米国向け(往航)輸送量は前年同期比31.5%減の121万7509TEU(20フィートコンテナ換算)だった。2022年の後半から2桁の落ち込みを記録し続けている。

米国でインフレや金利上昇を受け、消費者の購買意欲が冷え込んでいる上、小売業が新型コロナウイルス感染拡大に伴うEC利用増などを受けて在庫を積み増してきた動きが沈静化し、輸入が鈍化しているとみられる。

米国向けの世界からの輸送量全体でも3月は26.3%減だった。

国・地域別の3月実績を見ると、10カ国・地域が全てマイナスで、シンガポール以外の9カ国・地域が2桁減を記録。シェア5割強で取扱量が圧倒的首位の中国は36.8%減の64万6447TEUで、7カ月続けて2桁の減少となった。

取扱量2位の韓国は16.9%減の16万1890TEU、3位のベトナムは31.1%減の10万4907TEU、4位のシンガポールは5.5%減の6万9997TEUなどとなった。日本は10.3%減の3万4161TEUだった。

3月の主要品目別実績は、上位10品目の全てが前年実績を下回った。トップの家具類は46.6%減、2位の機械類は18.2%減、3位の電子電機は9.7%減など不振が目立った。

米国発アジア主要10カ国・地域向け(復航)の2月分は0.3%増の45万6549TEU。トップの中国向けは1.3%増の13万4437TEU、2位の日本向けは3.6%減の5万9276TEU、3位のインド向けは0.1%減の4万6028TEUだった。

(藤原秀行)

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