プロロジス、茨城・古河で12.3万㎡のマルチテナント型物流施設が竣工

プロロジス、茨城・古河で12.3万㎡のマルチテナント型物流施設が竣工

竣工前に複数企業の入居決定


「プロロジスパーク古河4」

プロロジスは5月18日、茨城県古河市でマルチテナン ト型物流施設「プロロジスパーク古河4」の竣工式を開催したと発表した。

市内の同一エリアで複数の物流施設を建設する「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」の1棟目で、初のマルチテナント型物流施設。竣工前に物流企業のロジコア(大阪府茨木市)と賃貸借契約を締結、複数企業の入居が決定している。

「プロロジスパーク古河4」は、圏央道の五霞IC、境古河ICからいずれも約10分とアクセスに優れた北利根工業団地内に位置。関東地方のほぼ中央に位置し、国道・高速道路を経由して東西南北の主要都市・港・空港まで約1時間で到達可能なのが強み。

東北自動車道からダイレクトにつながる加須エリアからも約10km。関東全域に加え、東日本における広域配送拠点としても最適と見込む。高速道路網を使って東北方面や関西方面へアクセスするのも容易という。

地上3階建て、延床面積約12万3000㎡を計画。1階はワンフロア約9000坪(約3万㎡)の広さで、両面バースを採用。高効率な物流オペレーションが可能な設計とし、大規模なマテハン導入や自動化にも適した施設仕様を導入する予定。

プロロジスの開発実績では初となるダブルスロープを備え、45ftセミトレーラーが直接アクセス可能な2階も両面バースにし、クロスドック使用にも対応できるようにする。

2~3階は保管効率を重視したメゾネット構造で、梁下有効高は6.3m 以上(最大8.6m)を確保。日用雑貨・消費財などの高積みやラックの4段積みにも対応できるため、一般的な5.5m の天井高に比べて保管効率が格段に向上するとみている。

外気に触れることの少ない3階はワンフロア約1万2000 坪(約4万㎡)の大平面を確保し、長期保管ニーズに対応するのに加え、 製造加工にも適したフロアになると見込む。最小賃貸面積は1800坪(約5900㎡)から利用できる。


小型倉庫側からの鳥瞰

また、コンプライアンス順守の観点から安全な保管場所の需要が急増しているリチウムイオンバッテリーや化粧品、アルコール類などの保管にも対応できる小型倉庫を併設。隣接地に増設することも検討中。工業専用地域の特性を利用し、さまざまな業種・用途の物流需要に対応する。

災害対応拠点施設として位置付け、非常時の発電機燃料として大容量オイルタンクを設置。停電時には防災センターや入居企業の事務所エリアなどの主要機能へ最大約7日分の電力供給を可能にする計画。備蓄燃料は災害発生時に入居企業に提供するのに加え、プロロジスが運営する周辺の物流施設への移送も想定している。

断水時でも約30日間トイレが使用できる給水設備を整えるほか、防水壁を設置し浸水対策レベルを周辺道路より4m以上高くするなどの対策を施すことで事業継続を支援する。

施設屋根面に約6MWの太陽光発電設備を設置し、自家消費するとともに、余剰電力の自己託送を行う計画。共用部には人感センサー付きLED照明を採用、倉庫内には通常のLED照明比で電力使用量を半減できる高天井用センサー付きインテリジェントLED照明(プロロジス共同開発)を設置する。電気自動車(EV)の充電設備にも対応する。

CASBEE(建築環境総合性能評価システム)Aランク、BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)の最高位5スター、ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)認証をそれぞれ取得する予定。

カフェテリアには24時間営業のコンビニエンスストアが開業予定で、併設の厨房で調理した出来立て弁当を提供する。無料Wi-Fi と有線放送も導入し、休憩スペースのほか、テレワークに適したテーブル席や貸会議室も備える。


南側休憩室(136 席) 北側休憩室(60 席)

「プロロジスパーク古河 4」概要

名 称 プロロジスパーク古河4
所 在 地 茨城県古河市北利根15番地
敷地面積 68,129.87㎡(20,609.29 坪)
延床面積 123,266.42 ㎡(37,288.09 坪) ※内、小型倉庫棟 999 ㎡
構 造 地上3階建、柱RC造+梁S造
着 工 2022年1月
竣 工 2023年5月

総敷地面積17万7000㎡の「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」は、「プロロジスパーク古河4」と開発中のBTS型物流施設「プロロジスパーク古河5」に加えて、2棟の物流施設開発を計画している。

「プロロジス古河プロジェクト フェーズ 2」は、さまざまな用途で利用できるマルチパーパス型ロジスティ クスパークとして開発を進めており、「プロロジス古河プロジェクト フェーズ 2」の各施設へ送電するため の特別高圧電力を受電する計画。冷凍冷蔵倉庫、工場用途、大規模なマテハンや自動倉庫の導入、館内全域への空調設備など、大量の電気を使用する用途にも対応可能となる。また、工業用水や中圧ガスなど、その他インフラも充実させる。

開発地の北東隣では、「プロロジス古河プロジェクト フェーズ1」として3つのBTS型物流施設「プロロジスパーク古河1・2・3」が稼働中。

(藤原秀行)※いずれもプロロジス提供

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