サトー、三星金属工業のトラックドライバー待機を1000時間削減

サトー、三星金属工業のトラックドライバー待機を1000時間削減

QRコードと位置測位技術を組み合わせ、車両の受付業務省力化やバースの利用状況可視化

サトーは10月26日、QRコードと位置測位技術を組み合わせて、車両の受付業務省力化やバースの利用状況可視化を果たし、トラックドライバーの待機時間を短縮するシステムを構築したと発表した。

導入先の三星金属工業(新潟県燕市)では同システムを生かし、ドライバーの待機時間を年間1000時間削減することに成功した。

同システムは一般社団法人日本自動認識システム協会が主催する「第25回自動認識システム大賞」で入選した。

同システムでは、ID情報を保有したQRコードのラベルを車両に貼り付け、入退場時に固定スキャナーの前を通過すれば受付は完了する。従来はドライバーが下車し、手書きで行っていた業務を省力化することができた。

また、入場したドライバーへ位置情報を取得するタグを配付。タグは IDとひも付け、「どのトラックがどのバースを利用しているのか」など、状況をリアルタイムで可視化している。長時間滞在している車両のアラートを作業員の管理画面に表示することで、時間がかかっている要因を知り、対処を迅速に行えるようになるため、バースの回転率向上につながると想定。滞留時間の分析により、レイアウトや運用改善にも活用していく見込み。

さらに、従来は到着順にトラックを受け付け、3時間も待たせてしまうことがあったが、同システムでトラックの作業時間も可視化したため、その情報を基に予約管理をする運用にシフト。来場車両の分散化に加え、工場側も予約に合わせ出荷準備ができるようになったという。

■システム概要


受付は運転扉に貼り付けたQRコードを読ませるだけで完了。受付業務を省力化する(左) 位置情報を取得するタグの情報を取得するアンテナをバースに設置している(いずれもサトー提供)

(藤原秀行)

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