事故や車両故障でも安定的・継続的な輸送担保
東京海上日動火災保険は4月30日、「2024年問題」などを踏まえ、トラック運送事業者向けに国内で初めて「緊急時に代行輸送手配サービスを提供する運送保険」の販売を5月に開始すると発表した。
JHRネットワークサービスのトラック代車手配サービス「イザトラ」と提携して新保険を展開する。
2024年問題の影響で輸送能力がひっ迫している中、事故やトラックの故障といった不測の事態が発生した際、運送事業者が緊急対応として代替輸送の要員を手配することが困難となり、荷主や消費者に大きな影響を与える可能性があるとみて、事故発生時やトラックの故障時でも安定的・継続的に物を運べるよう新たな保険開発に踏み切った。
従来、緊急時の貨物の継搬・急送に要した費用を保険金として支払う「継搬費用・急送費用・誤配送にかかわる費用担保特別約款」を提供してきた。
今回は新たに保険金支払いの代わりに継搬・急送に要するトラックとドライバーを手配するサービスを提供する商品を開発した。原則、サービス利用料は同社からサービス提供事業者に直接支払うため、加入者自身がその場で利用料を支払う必要はないのが特徴。
同社の運送保険(運賠ナビゲーター)の特約として、新たに緊急時の「代行輸送手配サービス」を提供する。加入者は事故発生後、専用のコールセンターへ電話をすることで、サービスの提供を受けられる。
サービス対象は沖縄・離島を除く全国で、大型車や冷蔵車、冷凍車などニーズに合わせて手配することが可能。積み替えのためのフォークリフト貸出、補助人員の手配にも対応する。
依頼から現場到着まで最短で1時間程度で対応できるとみている。
代行輸送手配サービス提供の流れ(プレスリリースより引用)
(藤原秀行)