物流効率化など関係強化狙い、富洋海運グループへの対抗も
兵機海運と大和工業は1月31日、資本・業務提携することで合意したと発表した。
大和工業が2月5日、東京証券取引所の立会外取引「ToSTNeT(トストネット)1」を利用し、兵機海運の発行済み株式の11.33%(議決権ベース)を既存株主から取得する。既に保有している分を含めると13.56%まで達し、筆頭株主となる予定。
加えて、保有比率が20%に達するまで市場などで買い増すことを計画している。大和工業が兵機海運に取締役候補を最大2人提案できるようにすることでも合意している。
兵機海運は以前から大和工業グループが製造する鋼材の海上輸送を担っているほか、倉庫の在庫管理などもサポートしている。提携で協力関係を強化するとともに、物流の効率化や海上輸送の機能強化も図る。
兵機海運に対しては、外航海運事業を手掛ける富洋海運グループがTOB(株式公開買い付け)などで兵機海運株式を13.34%(1月9日現在)まで買い増している。同グループは資本・業務提携交渉を進めるためと狙いを説明している。
大和工業との提携は、富洋海運グループに対抗する狙いもある。大和工業が予定通り、株式を11.33%まで買い増せば筆頭株主になる見込み。
(藤原秀行)