実証で在庫調整の業務月200時間削減など効果
三菱食品と日清食品は5月11日、食品流通のサプライチェーン運営効率化に向け、「商流」と「物流」のデータ連携による協業を本格的に始めると発表した。
需要変動の拡大や物流現場の負荷増大に加え、エネルギー価格の高騰を背景とした輸配送コストの上昇で効率化のニーズが高まっているのに対応する。
両社は「商流」と「物流」のデータ連携を通じて、需給バランスと物流効率の最適化に向けた3つの実証的な取り組みを2025年10月にスタート、定量的な成果を確認できたため、本格的に始動させることにした。
具体的には、両社が保有する発注計画や物流実績などのサプライチェーン関連データを連携させ、受発注業務や需給バランス調整業務の効率化と自動化を推進する。
さらに、両社の倉庫や配送トラックなど物流アセットの相互活用と最適化に向けた検討を進めるほか、製造、卸売、小売を横断したリアルタイムにデータ連携する基盤構築も念頭に置いている。
25年度に三菱食品が保有する特売発注予定データを事前に連携させることで、日清食品の在庫調整に関する業務時間を月約200時間削減できたほか、日清食品の商品情報を三菱食品へ自動連携させることで、商品情報の登録業務を効率化。
三菱食品から日清食品への発注時に、トラック1台当たりの積載効率を最大化するAI発注モデルを構築し、配送に必要なトラック台数を約30%削減可能と試算している。
チェーンに存在するさまざまな「無理・無駄・ムラ」をデータに基づいて可視化し、垣根を越えてデータ連携させすることで、食品流通業界全体の商習慣改革につなげていきたい考え。
(藤原秀行)












