「7月に国や地元自治体との会議で表明」報道受け
成田国際空港会社(NAA)の藤井直樹社長は6月25日、東京都内で開催した定例の記者会見で、滑走路の延伸・新設に向け、NAAが土地収用法に基づき一部用地の土地収用手続きを進める方向で検討していることに関し「任意取得の努力は引き続き進める。(土地収用の申請で)どういったタイミングや形でやるか、スケジュールの面で決まっていることはない」と語った。
NAAは訪日外国人観光客の増加や貨物の取り扱い拡大に対応するため、成田空港のB滑走路を現状から1000m伸ばして3500mにするほか、3500mのC滑走路を新設。大型機がより多く離着陸できるようにすることを目指している。
しかし、NAAによれば、今年3月末時点でB滑走路の延伸については必要な用地の99.5%を確保できた一方、C滑走路は88.7%にとどまっている。一部メディアはNAAが今年7月に国土交通省や千葉県、空港周辺自治体との「4者協議会」を開き、土地収用法に基づく事業認定を申請する方針を表明すると伝えていた。
藤井社長は今年4月、滑走路の延伸・新設の準備状況を金子泰之国交相に報告した際、同相から、土地収用の制度利用に理解を示しながらも、地権者の合意を得た上で残る用地を取得できるよう取り組みを継続することを求められた点に言及。「われれれもそのつもりだ。今段取りを進めている」と強調した。
併せて、新滑走路について「日本は成田と羽田空港で合わせて(首都圏の空の玄関口の)役割を担っている。国際航空需要が伸びる中で羽田も国際線のキャパシティを増やしているが、これ以上増やすのは難しいと国の航空当局も説明されている。首都圏でこの後容量を増やすのは成田でやらないと、まさにいっぱいになってしまう。現状の規模があれば国際的な空港の競争に伍していける」と指摘、整備の必要性をあらためて強調した。
また、NAAがJR東日本や京成電鉄、成田空港高速鉄道と連携し、成田空港第2ビル駅を大規模に改良する計画も明らかにした。訪日外国人客の増加で混雑が常態化しているため、構造などを抜本的に見直し、空港へのアクセス向上を図る。供用開始は2028年度上期を目指している。

会見する藤井社長
(藤原秀行)










