タイガー魔法瓶とGaudi Clinicalが医療検体輸送容器を共同開発、27年実用化へ

タイガー魔法瓶とGaudi Clinicalが医療検体輸送容器を共同開発、27年実用化へ

細胞を小型化・個別管理可能に、軽量化で負荷軽減

タイガー魔法瓶と再生医療関連事業を手掛けるGaudi Clinical(ガウディクリニカル、東京都中央区日本橋本町)の両社は8月20日、再生医療分野における細胞輸送プロセスの高度化のため、ステンレス真空断熱技術を活用した小型医療検体輸送容器「真空断熱セルポッド」を共同開発したと発表した。

従来より軽量化したことで輸送負担を軽減できることなどがメリット。

今年4月に実証実験としてテスト運用を開始しており、両社は2027年の実用化を目指す。

従来の細胞輸送では、断熱輸送箱を用いることが多く、移動手段が限られることに加え、公共交通機関での持ち運びや医療機関内での運用の際、負荷が生じる場合があった。

加えて、複数の検体を1つの容器で扱う運用(混載時)には、特定の検体の出入りに伴う不確実性やリスクが懸念されており、高度化する再生医療のニーズに対し、運用面の柔軟性と確実性の両立が求められていた。

実証実験では、再生医療における細胞輸送プロセス(採取・輸送/調製・納品)に真空断熱セルポッドを導入。従来の輸送方法で課題となり得る「温度管理」「持ち運びやすさ」「取り扱い負荷」について、実運用環境下で有効性を検証し、定時性の向上と作業負担の軽減、細胞取り違えリスクの低減につながる可能性を確認できた。

細胞輸送で重要となる温度管理に関し、実運用環境下での安定性を検証。輸送には一定温度を維持するために潜熱蓄熱材を使用。コンパクトなサイズでありながら、内容物の温度について、20℃帯を24時間、5℃帯を11.5時間それぞれ維持できたという。

ふたの内部には太平洋工業製の温度ロガーを内蔵。温度ロガーが備えるBluetooth通信機能によりスマートフォンと連携し、輸送中の温度データをリアルタイムで取得できる。

規定温度からの逸脱時にはアラートが発報される仕組みを採用し、データはクラウドに集約。本部で一括・集中管理、輸送中の温度状況の可視化が可能。


輸送中の温度データはリアルタイムで確認可能

(藤原秀行)※いずれも両社提供

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