国際的なデジタル化から取り残される懸念表明
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貿易関連業務の効率化を目指す業界団体「日本貿易DX協会」の佐藤孝徳代表理事(Shippio代表取締役CEO)らは8月31日、東京・霞が関の法務省内で三谷英弘法務副大臣と面会し、船荷証券(Bill of Lading、B/L)の電子化を実現するため、商法など関連法の改正案を早期に国会へ提出、成立を図るよう協力を求める要望書を手渡した。
B/Lは国際貿易で船会社などの運送人が貨物を荷主から確かに受け取ったことを証明し、引き換えに貨物を引き渡すことを約束する証券。要望書は、アジアの近距離航路を中心に、貨物がB/Lの原本より先に仕向け港に着いてしまい、貨物を引き取るのに時間を要するケースが生じ、関係者の負担とリスクが生じていると説明。
また、紙のB/Lは紛失や誤配などのリスクが付いて回り、「サプライチェーンを寸断しかねない制度上のボトルネック」と指摘している。
その上で、シンガポールや英国、フランス、中国などで船荷証券電子化の法整備が進んでいる半面、日本は2024年9月に法制審議会(法相の諮問機関)が船荷証券などの電子化に向けた商法改正に関する要綱を答申したにもかかわらず、2年近く経った今も対応が進んでいないと懸念を表明。
「法整備がさらに遅れれば、国内事業者の投資・(電子化の)実装判断を遅らせるだけでなく、日本の貿易実務が国際的なデジタル化の進展から取り残される懸念がある。紙を前提とした商法上の制約を解消することは貿易DXを進めるための基盤整備として、今まさに必要」とアピールしている。
佐藤代表理事は面会の席上、「船荷証券は島国日本の貿易で非常に重要な役割を果たしている。ぜひ国会への改正法案提出を進めていただきたい」と語り、対応を要請した。
三谷副大臣は「現場でさまざまな工夫をしていただいていると拝聴している。われわれとしてもしっかり対応していかないといけないと感じている。省を挙げて取り組んでいきたい」と応じた。面会には同協会の河村謙理事(トレードワルツ取締役執行役員CFO=最高財務責任者=)、事務局の中川穣氏(日新)が同行した。
日本貿易DX協会は今年6月に発足。貿易業務のデジタル化・効率化を支援するサービスを提供する事業者が増えている中、各サービス間でデータや手続きを円滑にやり取りできる在り方などを検討している。

要請書を三谷法務副大臣(右)に手渡す佐藤専務理事

要請後、撮影に応じる(左から)日本貿易DX協会の河村理事、佐藤専務理事、三谷法務副大臣、日本貿易DX協会・中川氏
(藤原秀行)









