鈴与商事、有機栽培茶飲料のサブスク展開するBlue Farmに出資

鈴与商事、有機栽培茶飲料のサブスク展開するBlue Farmに出資

企業が必要な量の安定供給を支援

鈴与商事は9月11日、農薬や化学肥料に頼らない栽培方法など、国が定める有機農産物の基準に適合していることを第三者機関が検査・認証する「有機JAS認証」を取得した茶畑を生産基盤として確保し、抹茶を安定供給する「MatchaaS」と有機栽培茶飲料のサブスクリプション「ChaaS」を展開しているBlue Farm(静岡県浜松市)に出資したと発表した。具体的な出資額は開示していない。

近年、抹茶は飲料や食品の原料として海外市場で広く受け入れられ、需要が急速に拡大している一方、供給は慢性的に不足しており、原料となる碾茶の価格上昇もあってまとまったロットの確保が難しい状況が続いている。

さらに、生産背景やトレーサビリティが十分に把握できないことも、抹茶を取り扱う企業にとっての課題になっている。

加えて、国内の茶産地は生産者の高齢化や担い手不足を背景に、生産基盤そのものの維持が難しくなっており、特に機械化が難しく作業負担の大きい山間地は茶園の管理を続けられずに縮小や離農が進んでいる。

市場から必要に応じてそのつど買い付ける従来型の調達に代わって、中長期的な生産・供給体制の構築が求められている。

Blue Farmは企業専用の生産基盤として茶畑を確保し、抹茶を安定供給する「MatchaaS」と、企業が使用する飲料を有機栽培茶に切り替える「ChaaS」を展開。いずれも、供給の安定と茶産地の保全を同時に実現する仕組みとなっている点を評価、出資に踏み切った。

鈴与商事は出資を通じて、MatchaaSによる抹茶ビジネスへの参入や、鈴与グループ各社へのChaaS導入などの連携を進める計画。

総合商社としての販売ネットワークと物流機能を組み合わせることで、Blue Farmの生産基盤拡大を支援するとともに、静岡県から持続可能な茶産業の実現と地域農業の活性化を広げていきたい考え。

「MatchaaS」は抹茶を使用する企業に対し、有機JAS認証を取得した山間地の茶畑を、その企業専用の生産基盤として確保する。顧客の年間必要量から必要な茶畑面積を算定、栽培・摘採から加工・品質管理までをBlue Farmが一元的に担い、茶畑単位の中長期契約とすることで、供給量と価格の安定性を保てるようにする。

センサーやカメラにより栽培・生産工程のデータを取得し、原料の産地や栽培方法を遡って確認できるトレーサビリティと、茶畑が持つ環境価値を可視化する。


(いずれもBlue Farm提供)

「ChaaS」は企業がオフィスなどで使用する飲料を有機栽培茶に切り替えるサブスクリプションサービス。企業は日常的に飲料を利用するだけで有機栽培茶畑の保全を支援することができる。取り組みによって生まれる環境価値を可視化し、ESG活動として活用できるようにしている。

(藤原秀行)

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