返品と品切れを同時に減らして生まれた“原資”を、成果に応じて還元
丸紅と紙製品を手掛ける丸紅フォレストリンクス、講談社、集英社、小学館の5社が出資しているPubteX(パブテックス)は9月15日、出版業界の新たなサプライチェーンモデルとして「注文流通ソリューション」の提供を始めると発表した。
株主の出版社3社と書店法人6社が先行パートナーとして参画。取次各社とも緊密に連携し、第1弾として今年10月に物流の取り組みを始める。将来は志を共にする出版社・書店に参画の輪を広げ、業界の誰もが使えるオープンなプラットフォームへ発展させていくことを目指す。

(PubteX提供)
ソリューションは、書店からの追加注文分の流通(注文流通)を対象に、業界データプラットフォーム、AI需要予測に基づく推奨値、出版社横断のワンストップ受発注サイト、製造・物流計画システム、注文流通の物流実行の5点を一体で提供する。
注文流通は書店が店頭の売れ行きを見て出版社に追加で注文した書籍(追加注文品)を書店に届けるまでの、情報と商品の流れを指す。一方、新刊発売時に出版社が取次を通じて各書店へ配る分を「新刊流通」と呼称している。
PubteXは、発売時には売れる見込みに応じた適正な部数を配り、その後は店頭の売れ行きに応じて小刻みに補充する、「適正に配って、売れに応じて細かく追いかける」運用を可能にすることを目標にしている。返品と品切れ(機会損失)を同時に減らすことで出版社に生まれる効果を“原資”とし、その原資を成果に応じて還元する仕組みまでを含めて構築する。
PubteXが担うのは注文流通の情報流と送品物流の部分で、商流(新刊流通・注文流通とも)、新刊流通の送品物流、返品の物流はこれまで通り、取次各社が担う。
(藤原秀行)








