チャットツールやAIエージェント通じて利用可能も構想
ゼロボードは10月19日、2023年に発表したAI機能「Dr.Zero」を刷新し、第1弾として請求書などの証憑を自動で読み取り、温室効果ガスの排出量算定などを一元的に担うシステム「Zeroboard」へ登録する「Dr.Zero Foundry」と、収集したデータを任意の形式で表示できるダッシュボード「Dr.Zero Canvas」の提供を2027年1月に開始すると発表した。
さらに、担当者が当社の画面を操作することなく、日常的に使っているチャットツールやAIエージェントを通じて「Zeroboard」の機能を活用できる「Zeroboard Headless」構想を披露した。

温室効果ガス排出量の算定やサステナビリティ情報の開示に際し、拠点ごとに多様な活動量の元データ(請求書や検針票、発注書など)を収集し、数値を確認して登録する作業が発生する。グループ会社や拠点の数が増えるほど本社担当者の確認・登録作業は増え、結果としてサステナビリティ担当者が、本来注力すべき削減策の検討や事業と一体となった計画策定に十分な時間を割けないという課題があった。
そうした状況を改善するため、ゼロボードは23年5月、排出量算定の知見を学習したAIチャットボット「Dr. Zero β版」を「Zeroboard」に搭載。その後もAIを活用した機能実装を進めてきた。
AIの進化と、これまでの算定支援を通じて蓄積した知見を活かし、「Dr.Zero」を「データ収集から活用までを担うAI」として刷新する。
脱炭素領域をデータの収集フェーズ(下記図の右側の輪)と脱炭素の実現フェーズ(同左側の輪)に分けた上で、まず収集フェーズの「Dr.Zero Foundry」とデータ活用の入口となる「Dr.Zero Canvas」を先行して提供することにした。

「Zeroboard Headless」は、AI時代に利用企業の多様な業務プロセスに合わせて、ゼロボードのサービスの機能を最大限活用してもらうのが狙い。利用者は「Zeroboard」のUIにログインすることなく、日常的に使っているチャットツールや、自社で導入している AIエージェント経由で、データの提出や確認、分析までを完結できるため、各拠点や部門の担当者にも利用を広げやすくなると見込む。
「Dr.Zero Foundry」と「Dr.Zero Canvas」は、「Zeroboard Headless」の下で同じ基盤を共有。サステナビリティの専門知識や算定ルールに加え、独自の設定や判断の経緯は顧客ごとの文脈として「Zeroboard」に蓄積し、どの担当者がどの接点から利用する場合でも、「Dr.Zero」の応答に生かされるようにする。

「Dr.Zero Foundry」は、各拠点の担当者が、請求書などの証憑をメールやTeams、Slackで送付すると、「Dr.Zero Foundry」が内容を読み取り、検証した上で「Zeroboard」への登録までを済ませる。
今後は、排出量の報告に用いる定性情報(算定の対象とする会社・拠点の範囲や基準年の設定に関する情報など)に加え、「Zeroboard ESG」に蓄積するソーシャルやガバナンスの情報、「Dataseed」に蓄積するサプライヤー情報など、各ソリューションのデータを可視化の対象として順次拡大する予定。
機能については、可視化にとどまらず、シミュレーションや最適化、非財務の取り組みが財務にどうつながるかの道筋(インパクトパス)の分析など、データ活用の機能を拡充することを想定している。
(藤原秀行)※いずれもゼロボード提供






