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【独自取材、新型ウイルス】物流系Jリートの投資口価格、“コロナショック”で全11銘柄が年初来安値

【独自取材、新型ウイルス】物流系Jリートの投資口価格、“コロナショック”で全11銘柄が年初来安値

ピーク時から3~4割下落、急激に資金流出

世界的な新型コロナウイルスの感染拡大で経済への甚大な影響が懸念される中、東京証券取引所では安定した収益を挙げられる投資商品と認識されているJリートも、東証市場全体で売り圧力が強いことのあおりを受け、投資口価格(企業の株価に相当)が大幅に下落している。

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東京市場でのリートの総合的な値動きを示す東証REIT指数は3月19日、終値ベースで前日から260・16ポイント(18・5%)下落し1145・53となり、2013年1月以来、約7年2カ月ぶりに1200を下回った。

投資対象を物流施設に特化するか、ポートフォリオの中で物流施設が相当な割合を占めている物流系Jリート11銘柄を見ると、全てが3月19日に年初来安値を付けた。取引時間中にストップ安となったのも5銘柄に上った。

投資家がリスク資産の現金化急ぐ

3月19日の終値を、東証REIT指数が年初来高値を付けた直近のピークの2月21日と比較すると、11銘柄の加重平均で約4割ダウン。ラサールロジポート投資法人(48・9%)、GLP投資法人(46・6%)、日本ロジスティクスファンド投資法人(45・4%)、伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人(43・9%)など、6銘柄が4割の下落率となった。

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11銘柄がポートフォリオに組み入れている物流施設は総じて稼働率が高く好調のため、業績の安定性とは関係なく売られていることが浮き彫りとなった。世界中の金融市場に“コロナショック”が広がる中、物流系Jリートからも投資家がリスクのある資産を現金化しようと急いでいることが背景にある。コロナショックが一段落し、金融市場に冷静さが戻るまで、中長期的に安定した収益を生み出せる物流系Jリートにとっても正念場が続きそうだ。

なお、ポートフォリオの一部に物流施設を組み入れている総合型Jリートも含めた17銘柄ベースでも、ピーク時の2月21日に比べて加重平均で投資口価格は3月19日に46・1%下落した。

物流系Jリート11銘柄の投資口価格の推移

ストップ安 年初来安値 ピーク時との比較
ラサールロジポート -48.9%
GLP -46.6%
日本ロジスティクスファンド -45.4%
伊藤忠アドバンス・ロジスティクス -43.9%
産業ファンド -42.8%
CREロジスティクスファンド -41.9%
大和ハウスリート -39.3%
三菱地所物流リート -36.6%
三井不動産ロジスティクスパーク -34.8%
SOSiLA物流リート -34.0%
日本プロロジスリート -30.3%

(藤原秀行)

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