減少幅は1桁に縮小も、先行きは依然厳しく
全日本トラック協会と日本貨物運送協同組合連合会が1月5日発表した求荷求車情報ネットワーク「WebKIT」の稼働状況によると、2020年12月末時点の荷物情報(求車登録)件数は前年同月比7・2%減の12万9681だった。
19年5月以来、20カ月続けて前年水準を下回った。減少幅は19カ月ぶりに1桁となったものの、前年の水準自体がもともと低いだけに、底打ちの兆しを見せたとは言い難い状況だ。
19年は豪雨で鉄道貨物輸送がストップしたために件数が急増した18年からの反動が件数減少の主因。20年に入っての件数激減は新型コロナウイルスの感染拡大による国内外の経済情勢悪化が逆風になっている。
政府は1月7日に首都圏1都3県を対象として緊急事態宣言を再発令する方針を決める予定。荷物動向の先行きは引き続き厳しそうだ。
12月の求車成約件数も1・4%減の2万3684で、マイナス圏内の鈍い動きが続いている。
12月の成約運賃指数(10年4月=100)は123で、前月からは6ポイント上昇したものの、前年同月からは7ポイント低下した。指数が下がるのは前年同月比で16カ月連続となった。
(藤原秀行)