国内初、医薬品を店舗から数百メートル離れた近隣住宅へ
パナソニックは3月12日、神奈川県藤沢市の「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」で同5日から実施している、同社製の小型低速ロボットを用いて店舗から住宅へ公道を通って商品を届ける実証実験の様子をメディアに公開した。
実験は調剤薬局のアインホールディングスと連携し、処方箋医薬品をアイン薬局のFujisawaSST店、冷蔵品の弁当をエリアの商業施設「湘南T-SITE」からそれぞれ利用者が指定した日時に住宅へ配送している。屋外で小型低速ロボットが医薬品を運ぶのは日本初という。
実験は3月26日まで、毎週木・金曜日限定で実施する予定。パナソニックは成果や課題を踏まえ、早期の事業化を目指す。
実験で公道を走行している小型低速ロボット
この日実験では、アイン薬局の店舗からスタッグがロボットに医薬品を積み込むと、予約した利用客の自宅へロボットがスタート。数百メートルの距離をロボットが移動した。ユーザーは医師から電話などで診察を受け、アイン薬局の薬剤師からのオンライン服薬指導を経て、ロボットが運ぶ医薬品を受け取るため、非対面で全て済ませられる。
ロボットの後ろには担当者が常に追随しているほか、横浜市内のパナソニック拠点から遠隔監視・制御しており、人が近づくなど異常があればすぐに走行をストップできるようにしている。
医薬品をロボットに収納
自動的にスタート
通行人を回避
(藤原秀行)