横浜冷凍・吉川会長、圏央道沿線で新拠点開発の可能性に言及

横浜冷凍・吉川会長、圏央道沿線で新拠点開発の可能性に言及

「つくばJCT」完成効果に期待

 横浜冷凍(ヨコレイ)の吉川俊雄会長は12月3日、茨城県つくば市で新たに開発する「(仮称)つくば物流センター」の建設地で記者会見し、新センターが圏央道エリアで6カ所目となることに触れ、今後も新たに同エリアで拠点を置く可能性に言及した。


会見でつくばJCTの効果への期待を語る吉川会長(左)と岩渕社長

 吉川会長は、圏央道沿線では埼玉県の加須と加須第二、幸手、鶴ヶ島、神奈川の伊勢原と首都圏で既に5拠点を稼働させていることから、つくば市での開発は当初予定していなかったと説明。

 しかし、近隣で「つくばJCT」が完成し、圏央道と常磐道が接続されるなど交通アクセスが向上したため、急きょ1年ほど前から開発適地の選定を進めていたことを明らかにした。

 その上で「東西南北の主要幹線道路が全てつながった。大洗港にしても常陸那珂港、成田空港、鹿島港にしてもほとんどが1時間~1時間半くらいで到達できる。東北エリアにも常磐道を通ればすぐに仙台まで行ける。つくばJCTの機能が今後大きく(物流基盤強化に)効いてくる」と指摘。「現在の圏央道沿線の5拠点はフル稼働状態で新たなお客さまを呼び込めない状態。それくらい圏央道は注目されているということだと思う」との見方を示した。

 茨城などの圏央道沿線でさらに拠点を開発する可能性については明言を避けたが、「物流は1つ拠点ができれば新たな反響が出てくる。2019年くらいになれば違った展開になるかもしれない」と語り、含みを持たせた。

 会見に同席した岩渕文雄社長は「お客さまは高品質なセンターを求めている」と述べ、新センターのニーズ獲得に期待を示した。

 井上祐司常務取締役(冷蔵事業本部長)は「移動ラックを当社拠点で最も多く導入するなど、本当に業務がやりやすいセンターになる」とオペレーション効率化への配慮をアピール。中尾成人執行役員(圏央ブロック長兼伊勢原物流センター所長)は「(既存の5拠点と合わせて)首都圏を広範囲に囲む形になるので十分(営業拡大の)チャンスはある」と自信をのぞかせた。


会見に出席した(左から)井上氏、吉川氏、岩渕氏、中尾氏

(藤原秀行)

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