NECなど製造・物流向けAI活用の研究開発で産学連携

NECなど製造・物流向けAI活用の研究開発で産学連携

 NEC、OKI、東京農工大、豊田通商、中央大は12月5日、製造現場や物流現場における人工知能(AI)の活用に向けた研究開発に取り組むと発表した。

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業に採択されたもので、実施に当たっては東京大、名古屋工業大、産業技術総合研究所(産総研)と共同で進めていく。

 NEDOの研究開発項目「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期/ビッグデータ・AIを活用したサイバー空間基盤技術」における「AI間連携基盤技術」に関して、「AI間連携によるバリューチェーンの効率化・柔軟化」をテーマに据え日本の産業競争力強化に資することを目指す。

 研究開発ではAIが交渉プラットフォームを介して、数百・数千もの企業の中から取引先候補や発注者と受注者の双方が合意できる価格・納期の探索を行うことを想定。合意できる条件が発見できた場合は契約の最終判断をユーザー(人間)に仰ぎ、成立した契約は製造現場や物流現場で履行される。

 AI間連携の社会実装に必要な原理・基盤・制度、業務システムとの統合技術や各種プロトコル、レファレンスアーキテクチャーなどを開発。提案者以外の企業や団体もアドバイザーとして参加し、ユースケースのターゲティングや詳細化を行う。研究開発成果の普及・促進に向けた標準化やマーケットプレイスの構築などにも取り組む。

 上記5者の担当概要は

  • NEC:全体統括、交渉プラットフォーム開発、製造と物流のユースケースにおける全体動作の実現
  • OKI:物流における情報共有による計画の再調整・交渉ユースケースにおける開発、全体動作の実現
  • 東京農工大:バリューチェーンのための並列交渉技術の研究開発
  • 豊田通商:物流における課題抽出とユースケース設計、物流ユースケースの実証実験
  • 中央大:AI間交渉を社会実装するためのビジネス的・社会的・法的なルールの研究開発

――。

(鳥羽俊一)


NECウェブサイトより※クリックで拡大

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