回復の足取りに不安残る
全日本トラック協会と日本貨物運送協同組合連合会が11月1日発表した求荷求車情報ネットワーク「WebKIT」の稼働状況によると、10月末時点の荷物情報(求車登録)件数は前年同月比54・9%増の10万9027だった。
2019年5月以来、今年1月末まで前年水準を割り込んできたが、2月から9カ月続けてプラスとなった。新型コロナウイルスの感染拡大で激減した前年から持ち直しの傾向が持続している。
ただ、コロナ禍前の19年の水準(10月・13万2453)には依然届いておらず、回復の足取りには依然不安が残る。
19年は豪雨で鉄道貨物輸送がストップして件数が急増した18年からの反動が件数減少の主因。20年以降の件数激減はコロナ禍による国内外の経済情勢悪化が響いた。
10月の求車成約件数は1・3%減の2万4790で、8カ月ぶりにマイナスへ転じた。
一方、10月の成約運賃指数(10年4月=100)は117で、前月からは2ポイント下がった一方、前年同月からは2ポイント上昇した。指数が前月から下がったのは2カ月連続。前年同月比では4カ月連続のプラス。
(藤原秀行)