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JPR・加納社長、「オープンシェアリング」で物流の標準化・共同化へ貢献目指す

JPR・加納社長、「オープンシェアリング」で物流の標準化・共同化へ貢献目指す

パレットレンタル軸に、外部のシステムと連携など促進:オンラインセミナー開催

日本パレットレンタル(JPR)は12月1日、「企業・業界を超えた標準化・共同化で実現するDX」をテーマとするオンラインセミナーを開催した。

JPRの加納尚美社長は、同日で創業50年を迎えたことを踏まえ、今後の方向性として「オープンシェアリングを進めることが物流の標準化や共同化のメリットを大きくすることにつながる」と指摘。パレットレンタルを通じて構築した様々な業界とのネットワークを生かし、異業種間の共同輸送仲介など新たな領域で成長を目指すとともに、物流業界の大きな課題となっている標準化・共同化へ貢献していく方針を表明した。

加納社長は、パレットの移動データが直近の10年間で5割増え、レンタルパレットの回収率も5年間の平均で99%を超えるなど、普及が着実に進んでいることを紹介。インターネット上でJPRのレンタルパレットや顧客が持つ物流容器の数量管理ができるクラウド型在庫管理サービス「epal(イーパル)」で、レンタルパレットの複写式伝票を電子化する「epalDD(イーパルディーディー)」を展開し、顧客のDX貢献に努めていることにも言及した。

さらに、レンタルパレットの貸し出しや返却などを担う千葉県白井市のデポで、自動フォークリフトを投入して業務の自動化を図るとともに、パレットの個体情報を活用して需要動向を正確に予測することにもトライしていると明らかにした。

新たな取り組みとして、外部のシステムと連携するなど「オープンシェアリング」を促進していると強調。「自社に閉じて改善していく方向性から、外部に開き、つながり合うことで新たな価値を生み出していきたい」とアピールした。

その施策の一例として、JPRが取り扱っているもの以外のパレットや物流機器を使ったり所有したりしている企業に対しても、JPRデポでの保管・整備や回収運送の機能を提供していくことを紹介。

epalとJPRグループで伝票効率化サービスを展開しているTSUNAGUTE(ツナグテ)の入出荷予約受付サービス「telesa-reserve(テレサリザーブ)」を連携させ、入荷時にバースの予約管理とパレット伝票の受け払いを同時に進められるようにしたことも案内した。加えて、異業種間でAIを活用し、共同輸送をマッチングする「TranOpt(トランオプト)」を始めたことにも触れた。

パレット以外にも協調領域が必要

セミナーでは、野村総合研究所の藤野直明主席研究員が現行の総合物流施策大綱のポイントを解説するとともに、世界を大きく変えたインターネットの形を物流の世界で再現し、業務効率化や省人化などを図る考え方「フィジカルインターネット」の現状について報告した。

藤野氏はフィジカルインターネットの定義として、物流関連のアセットをシームレスにシェアリングし、混載輸送の効率を向上することなどと指摘。「パレット以外の機能についても企業がシェアする協調領域が必要と考えている」と語り、倉庫やトラック、港湾設備などの共有化をより進めていくことを訴えた。

ライオンの平岡真一郎執行役員SCM部長は、化粧品・日用品業界の物流最適化に向けた取り組み状況を紹介。同社自身がプラネットの物流業界向けEDI(電子データ交換)システム「ロジスティクスEDI」を活用し、卸売業へ納品する際、輸送のトラック単位でASN(事前出荷通知)を送信、納品時の検品作業簡素化や紙伝票の電子化を進め、労働生産性向上と物流インフラの利用効率化を図っていると語った。

(藤原秀行)

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