空港の脱炭素化促進へ関連法改正案を閣議決定

空港の脱炭素化促進へ関連法改正案を閣議決定

政府、周辺未利用地や管制塔などで再エネ由来発電後押し

政府は3月1日、空港など航空分野の脱炭素化を促進するための航空法や空港法など関連法の改正案を閣議決定した。

航空分野全体における脱炭素化を総合的かつ計画的に推進していくため、国土交通大臣が「航空脱炭素化推進基本方針」を策定。

併せて、航空事業者が作成したバイオジェット燃料導入などの「航空運送事業脱炭素化推進計画」や国以外の空港管理者がまとめた「空港脱炭素化推進計画」を政府が認定し、支援措置を講じる制度を設けることを盛り込んだ。

空港の脱炭素化推進計画では、空港周辺で使われていない土地や管制塔に太陽光発電設備を導入、再生可能エネルギー由来の電力を生み出すことなどを想定。国が保有する土地や建物を民間事業者が借りやすくする特例を設ける。

併せて、新型コロナウイルスの感染拡大で窮地に陥っている航空業界を支えるため、空港の利用料減免などの措置を22年度に講じる方針を明示する。

政府は30年度までの目標として、国内の航空会社全体でCO2の年間排出量を基準年の実績以下に抑えるとともに、空港全体でカーボンニュートラル(実質的なCO2排出ゼロ)を達成することを掲げている。

(藤原秀行)

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