三菱倉庫、ベトナム物流企業に13.63%出資

三菱倉庫、ベトナム物流企業に13.63%出資

インドシナ半島全域で事業拡大図る

三菱倉庫は8月10日、ベトナムの物流企業In Do Trans Logistics Corporation(イン・ドゥ・トランス・ロジスティクス、ITL)の株式を投資ファンドから8月9日付で13.63%取得したと発表した。取得額は開示していない。

三菱倉庫とITLは2011年に合弁会社「MLC ITL Logistics Company Limited」(出資比率:三菱倉庫51%・ITL49%、MLC ITL)を設立。近年目覚ましい経済発展を遂げているベトナムで倉庫、国内輸送、流通加工、航空・海上輸出入貨物取り扱いなどのロジスティクス事業を共同で展開している。MLC ITLは現在、ホーチミンとハノイの両地区で物流拠点を運営している。

三菱倉庫は2030年に目指す姿として「MLC2030ビジョン」を策定し、東南アジア諸国連合(ASEAN)などで増加が見込まれる高品質なコールドチェーン需要を狙い、「医療・ヘルスケア」「食品・飲料」分野における顧客のサプライチェーンのサポート体制拡充とフォワーディング事業の強化を打ち出している。

一方、ITLもベトナム国内でコールドチェーン物流に注力しているほか、最近は港湾物流に進出するなど、三菱倉庫グループと親和性の高い事業を展開。三菱倉庫とITLはパートナーシップを強化し、双方のノウハウや顧客ネットワークを組み合わせることで、ベトナム国内だけにとどまらずインドシナ半島全域での事業拡大を図る。

ITLは2000年1月設立。フォワーディングや航空貨物、倉庫、港湾運送、不動産など多様な事業を展開している。

(藤原秀行)

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