スマホで容易に待機や歩行などの時間把握目指す
NX総合研究所と国立大学法人東京海洋大学は10月5日、NX総研の提供する倉庫内の作業時間を簡単にデータ化・分析できるサービス「ろじたん」と、海洋大の麻生敏正准教授の研究成果「作業プローブシステム（特許取得済み）」を組み合わせ、倉庫内作業計測の自動化と次世代型改善事例データベースに関する共同研究を開始したと発表した。
「ろじたん」はスマートフォンを使い、作業者自身が実行中の作業に該当するボタンを押すことで作業実績を計測する製品（サービス）です。作業実績の見える化に貢献できるのがメリットだが、現場からは「作業中に都度入力するのが面倒なので自動で判定してほしい」「入力した作業の内訳として待機時間や歩行時間を自動取得したい」といった要望が出ていた。
「作業プローブシステム」は、作業者がスマホを携帯すると各種センサーの値から要素作業を自動的に判定できる仕組み。「作業プローブシステム」を「ろじたん」に組み込むことで、作業者がスマホを持ち歩くだけで、「ろじたん」だけでは取得できなかった作業者の待機時間や歩行時間など、より詳細な情報を把握できるようになると見込む。
共同研究は両者の要素技術を組み合わせることで、計測の手間を最小化し、現場でより使いやすい作業実績計測と、見える化を実現するのが狙いだ。
さらに、作業実績計測データを基に、次世代型改善事例データベースの構築にも取り組む。将来は蓄積された事例データから、倉庫内業務などについて労働改善や生産性改善へ向けたアドバイスも可能な次世代型改善システムの開発にこぎ着けたい考え。
「ろじたん」に「作業プローブシステム」が組み込まれたイメージ
次世代型改善事例データベースのイメージ（いずれもプレスリリースより引用）
■作業プローブシステムの特許情報
発明の名称 作業推定装置、作業推定方法、および作業推定プログラム
発明者 麻生 敏正
特許番号 特許第6738084号
登録日 令和2年（2020年）7月21日
（藤原秀行）
