世界の水不足問題解決する新たなソリューション提供目指す
商船三井は10月28日、船舶を生かした海水の淡水化事業を手掛けるノルウェーのEnviroNor（エンバイロノール）と海水淡水化専用船の協業検討に関する覚書を締結、事業化に向けて協業を開始したと発表した。
商船三井が長年積み重ねてきた船舶の建造、保有、運航における豊富な実績と、エンバイロノールが持つ海水淡水化における知見を組み合わせ、水不足問題が顕在化している世界各地への新たなソリューション提供の手段として、海水淡水化専用船建造と事業機会の獲得を目指す。
海水淡水化専用船の事業化検証は商船三井グループ社員提案制度「MOL Incubation Bridge」を通じて発案、エンバイロノールとの覚書締結にこぎ着けた。
海水淡水化専用船は、水以外の不純物は透過しない性質を持つ逆浸透膜を利用した海水淡水化装置を搭載し、海水から淡水（飲料水）を製造して陸側に給水する浮体式インフラ船。陸上の海水淡水化プラントと比較し、土地の取得が必要なく、かつ中古船を改造して建造されるため、短納期で給水を開始できることがメリットとなっている。
海水淡水化専用船 イメージ（エンバイロノール作成）（プレスリリースより引用）
（藤原秀行）
