福銀・イオン九州・凸版印刷が運営事務局、共同販促や脱炭素の取り組み始動
福岡銀行とイオン九州、凸版印刷は5月29日、共同の運営事務局として、九州エリアの流通小売業のサステナビリティ推進を目的に、地区の賛同する11社で独自の活動「九州流通サステナビリティサロン」を同日立ち上げたと発表した。
持続可能な社会の実現に向け、九州小売流通業のバリューチェーン全体でサステナビリティ強化を目指し、賛同企業に加え、自治体や多様な業界との共創も視野に入れ、情報連携や啓発活動を進める。
サロンや分科会への参加を通じ、企業間連携を強化。九州全体でのサステナブル機運の醸成を目指す。
記者会見の様子
発足時のサロン正会員は以下の通り。
イオン九州、エレナ、サンリブ、トキハインダストリー、トライアルホールディングス、西鉄ストア、ハローデイホールディングス、丸髙商事、ミスターマックス・ホールディングス(50音順)。
サロンは小売流通業のサステナブル化を果たすため、
①コミュニケーションの場(同業者間・他業種間)の創出
②サロンメンバーによるサステナビリティに関する共同プロジェクト(分科会)の組成
③SDGsセミナーなどコンテンツの提供
④サプライチェーン全体でサステナビリティ活動を推進するきっかけづくり
――の4つを目標に設定。
その達成に向け、「サステナブル分野の研修・勉強会=インプット」と「共同プロジェクト実行の分科会組成=アウトプット」の2部構成でサロンを運用する。
合わせて、サロンで協議した取り組みテーマは、分科会を立ち上げ、議論を深める。分科会はサロン事務局または会員企業が幹事となり活動を展開。6月から以下2つの分科会活動を始動させる予定。
分科会① 6月環境月間に合わせた『サステナブル共同販促』 【幹事企業:凸版印刷】
賛同する流通企業5社の店舗(約310店舗)で6月の環境月間に合わせた「サステナブル共同販促」を実施。各社で選定したサステナブル商品を、共通の販促ツールを用いて展開し、消費者にサステナブル商品とその背景や社会的役割を訴求する。商品選定基準として認証ラベル6種等を採用し、環境保全に寄与する認証ラベルの認知~消費拡大にも努める。
分科会①サステナブル共同販促 実施イメージ
分科会② 会員企業による『脱炭素実証実験』 【幹事企業:福岡銀行】
企業のサステナビリティ推進をする上で外すことのできない「脱炭素」のテーマに対し、取り組みの一翼を担う「温室効果ガス(GHG)排出量の算定」の実証実験を開始。可視化ツールを用いたGHG算定を複数社で実施し、流通業界における脱炭素の課題抽出や排出削減に向けて有効な要素の検証を目指す。
分科会②脱炭素実証実験 実施イメージ 出典:環境省「脱炭素ポータル」カーボンニュートラルとは
(藤原秀行)※いずれも福岡銀行など提供