国交省、国際物流へのパレットやプラスチックコンテナなどリターナブル物流容器活用で手引き改定

国交省、国際物流へのパレットやプラスチックコンテナなどリターナブル物流容器活用で手引き改定

コストやCO2の排出削減効果を例示、免税手続き簡素化も紹介

国土交通省は6月5日、国際物流におけるパレットやかご台車、プラスチックコンテナ、折り畳みコンテナなどの「リターナブル物流容器(RTI)」の普及促進に向け、荷主企業を対象とした手引き書(日本語版、英語版)を改定したと発表した。

RTIの利用によるコストとCO2排出量の削減効果を新たに盛り込んだほか、AEO制度を利用したRTIに関する免税手続きの簡素化について追記した。

日中韓の3カ国は2006年から日中韓物流大臣会合を定期的に開催し、「シームレスな物流システムの実現」「環境にやさしい物流の構築」「強靱な物流ネットワークの推進」を主要目標に掲げている。

3カ国はRTIの普及促進が物流コストの削減に寄与するほか、ワンウェイの使い捨て物流容器の廃棄を減らすことで環境負荷の低減にも貢献できると期待している。

2021年度に国交省は国際物流におけるRTIの普及促進に向け、荷主企業のRTI活用方法や具体的な取り組み事例を紹介するため、手引きを作成した。

改定に伴い、RTIの国際間利用に関して、コストとCO2排出量を複数のパターンに分け、定量的効果を試算。その結果を整理している。使い捨てパレットを片道のみで利用した場合と比較して、RTIを往復利用した場合、コストは約40%、CO2排出量は約4%それぞれ削減できるとみている。

また、RTIを国際間で利用する場合の免税手続きについて、荷主企業に分かりやすく情報共有するため、AEO制度を利用した通い容器に関する免税手続の簡素化などを取り上げている。

(藤原秀行)

手引き書はコチラから(国交省ホームページ)

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