【現地取材】日本GLPの大規模物流施設4棟開発プロジェクト、神奈川・相模原で完成:2024年問題対応へ「置き配バース」設置

【現地取材】日本GLPの大規模物流施設4棟開発プロジェクト、神奈川・相模原で完成:2024年問題対応へ「置き配バース」設置

トータル67.5万㎡、全て満床稼働

日本GLPが神奈川県相模原市で続けてきた、約30万㎡の敷地内に先進的な機能を備えた大規模な物流施設を集中して開発するプロジェクト「ALFALINK(アルファリンク)相模原」に関し、最後の4棟目が竣工した。同社は6月8日、メディア向け内覧会を開催した。

最後に完成した「ALFALINK相模原2」は地上6階建て、延床面積は9万470㎡。4棟トータルでは、延床面積が67万5136㎡に及ぶ。総投資額は1500億円を超えている。


「相模原2」の外観(上は日本GLP提供)

4棟は全て満床で、研修施設などの利用も含めるとテナントは30社以上に達し、このうちの1棟はアマゾンジャパンが活用している。4棟の中心には「リング」と呼ぶ共用棟を設け、アメニティ設備を導入するなど、働きやすい環境の整備を図っている。

日本GLPが進めるALFALINKプロジェクトのうち、計画している全棟が完成したのは相模原が初めて。他にも千葉県流山市、大阪府茨木市、兵庫県尼崎市、東京都昭島市で展開していく計画。

「相模原2」は、入居企業の従業員が不在の場合でも荷物の積み降ろしが可能な「置き配バース」をアルファリンク相模原内で初めて設置した。専用のスペースに荷物を置いておくと、トラックドライバーが夜間などに荷物を引き取る。パスワードを入力しないと開かないドアを設置、セキュリティーに配慮している。

日本GLPは荷受け・荷待ち時間を短縮できるため、トラックドライバーの長時間労働規制強化に伴う物流現場の混乱が懸念されている「2024年問題」に対応できると見込む。


「置き配バース」の一角。パスワードを入力しないと開かないドアを設けて、セキュリティーに配慮している

倉庫エリアの防火区画は全てシャッターを活用し、商品在庫のレイアウトや従業員の動線、マテハン設備の配置を柔軟に変えられるようにしている。大型シーリングファンや高断熱素材を一部に取り入れているほか、休憩室にはオンラインミーティングなどに使えるワークブースを取り入れている。


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(藤原秀行)

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