福島・本宮で大和物流の建て替え拠点が稼働開始、「2024年問題」踏まえ長距離輸送の中継拠点活用も

福島・本宮で大和物流の建て替え拠点が稼働開始、「2024年問題」踏まえ長距離輸送の中継拠点活用も

旧来から4倍超の1.17万㎡に拡張

大和物流は8月2日、福島県本宮市で新たな物流施設「福島物流センター」のセンター」)の建て替え工事が完了、8月1日に稼働を開始したと発表した。


福島物流センターの外観

福島物流センターはトラックドライバーの長時間労働規制強化に伴う物流現場の混乱が懸念されている「2024年問題」を受け、長距離輸送の課題解決に向けた中継拠点の需要が増加しているのに対応。東北自動車道の本宮ICから約5.2km、東北道と磐越自動車道が交わる郡山JCTにも約8.0kmと近接し、本宮ICから仙台市まで約110km、東京都心部まで約250kmの立地優位性を活かし、首都圏と東北を結ぶ中継拠点や東北エリアをカバーする2次配送拠点、デポ拠点などとして、効率的な輸配送ソリューションを展開したい考え。

延床面積は建て替え前の2554㎡(約772坪)から4倍超の約1万1676㎡(約3532坪)に拡張。施設内に埃が入りにくい高床式ホームを採用し、搬送装置(ドックレベラー)を設置しているため、衛生管理を伴う貨物や海上貨物の取り扱いにも対応可能。トラックバースの一部で庇長20mを確保し、袖壁を設置することで、強風や降雪に左右されることなく入出庫作業を行えるようにしている。

建築現場向け資材や産業用機械のほか、需要の高い電子機器関連商品、自動車部品といった幅広い貨物を取り扱い、在庫管理や流通加工、輸配送などの各種物流サービスを提供する。


広域図


トラックバース(袖壁)

一次エネルギーの年間消費量を50%以上削減する「ZEB Ready」を達成する環境配慮型物流センターとして設計。外壁の高断熱化とともに、LED照明などエネルギー効率の高い設備・機器を採用し、屋上には約170枚・総発電容量約63kWのソーラーパネルを敷設する。発電した電力を施設内で自家消費するとともに、化石燃料の電力でないことを証明する「トラッキング付き非化石証書」を購入することで再生可能エネルギー100%を実現する計画。

施設概要
名称:大和物流株式会社「福島物流センター」
所在地:福島県本宮市本宮字名郷12-3
敷地面積:8,432.21㎡(約2,550.74坪)
延床面積:11,676.59㎡(約3,532.17坪)
構造・規模:鉄骨造 地上3階建て 高床式
床荷重:1階: 2.0t/㎡、2・3階: 1.5t/㎡
搬送設備:貨物用エレベーター2基(3.6t:1基、4.6t:1基)、垂直搬送機1基(1.5t) ドックレベラー 1基
環境対応:全館 LED 照明導入、ソーラーパネル敷設 ※2024年3月頃発電開始予定(総発電容量:ソーラーパネル:約63 kW、パワーコンディショナー:約40 kW、年間予定発電量:約49,000 kWh)
アクセス:東北自動車道「本宮インターチェンジ」から約5.2km
最寄り駅:JR東北本線「本宮駅」から約2.1km
着工:2022年8月31日
竣工:2023年7月31日
稼働:2023年8月1日
施主:大和物流株式会社
設計・施工:大和ハウス工業株式会社
運営:大和物流株式会社

(藤原秀行)※いずれも大和物流提供

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