三井不動産、物流施設開発でマレーシア進出

三井不動産、物流施設開発でマレーシア進出

タイに続き東南アジア2カ国目、現地プロジェクトに参画


「クリムロジスティクスハブ」外観CG(奥が第1期、手前が第2期)

三井不動産は8月24日、物流施設開発でマレーシアに進出すると発表した。

マレーシアの現地法人MITSUI FUDOSAN (ASIA) MALAYSIA(マレーシア三井不動産)を通じて、現地の大手物流会社PKT LOGISTICS GROUP(ピーケーティー・ロジスティクス・グループ)と共同事業契約書を締結し、マレーシア・ケダ州クリムの物流施設事業「クリムロジスティクスハブ」(延床面積約3万6000㎡、うち第1期約2万2000㎡、第2期約1万4000㎡の予定)への参画を決定した。

プロジェクトはPKTとマレーシア三井不動産の合弁会社「KULIM LOGISTICS HUB(クリム・ロジスティクス・ハブ)」を通じて推進する。三井不動産グループとしてはマレーシアで初の物流施設事業。海外ではタイに続いて東南アジア2カ国目となる。

マレーシアは人口・経済規模の拡大が続いており、貿易額もタイと並ぶ高水準にあるなど、今後の物流施設の需要拡大が見込まれていることを重視、進出を決めた。今後もマレーシアで物流施設事業を推進し、海外事業の拡大につなげていきたい考え。

PKTはマレーシアに幅広い顧客層を有し、物流施設開発でも多数の実績を重ねてきた。三井不動産グループはこれまで国内外で培ってきた物流施設開発のノウハウを最大限に活かし、PKTと共同で今回のプロジェクトを推進する。

本事業の開発地はペナン港やペナン国際空港へのアクセスが良好なバターワース・クリム高速道路沿いに所在し、半導体を中心とした電気・電子産業の工場が集積する「クリムハイテクパーク」や自動車関連工場などに近接している。立地特性やテナント候補企業の需要に合わせた開発を検討、推進する。

施設敷地内には、マレーシア国内の物流施設としては珍しいカフェテリアやスポーツジムなど従業員向けの利便施設も設置する予定。従業員満足度の向上とともに、他社施設との差別化を図る。


倉庫エリア(第1期)


トラックバース(第1期)


ドライバー休憩室完成予想CG(第1期)


カフェテリア完成予想CG(第1期)


ジム完成予想CG (第1期)

計画概要(予定)

名称 クリムロジスティクスハブ
所在地 マレーシア ケダ州クリム
交通 ペナン港から約 35km(車で約 40 分)
ペナン国際空港から約 50km(車で約 1 時間)
敷地面積 約 62,500 ㎡
棟数・構造 第 1 期 1 棟・平屋建て・鉄骨造
第 2 期 未定
延床面積 約 36,000 ㎡ (第 1 期 約 22,000 ㎡、第 2 期 約 14,000 ㎡(予定))
設計者 Kun Lim Architect(第 1 期)
施工者 KURSITA(M)SDN. BHD. (第 1 期)
スケジュール(予定) 第 1 期 2023 年 9 月 建物竣工(満床稼働)
第 2 期 2024 年以降 本体工事着工

位置図

マレーシア(マレー半島部)広域図

本事業地周辺図

現在の様子(2023年8月現在)

「クリムロジスティクスハブ」 外観

(藤原秀行)※いずれも三井不動産提供

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