JPRのAI共同輸送マッチングサービス、法律で禁じられた化学品危険物の混載を自動除外する機能追加

JPRのAI共同輸送マッチングサービス、法律で禁じられた化学品危険物の混載を自動除外する機能追加

安全な組み合わせ確保図る

日本パレットレンタル(JPR)は9月5日、AIを活用し、業界をまたいだ荷主企業間の共同輸送をマッチングするサービス「TranOpt(トランオプト)」に関し、新たに共同輸送の組み合わせを算出する際、自動的に法律で禁じられた危険物の混載を除外する機能の提供を8月28日に開始したと発表した。

JPRは2022年5月、長瀬産業にTranOptをライセンス提供し、塗料やインキといった化学品に特化した共同輸送マッチングサービス構築に向けた実証実験をサポートするなど、化学品業界の輸送効率化を後押ししている。

化学品は引火点の管理が必要な危険物があり、消防法などに基づき厳格な管理が求められている。混載して運搬を行うことができない組み合わせも法律で定められており、新機能でマッチングを行う際に危険物の種類を考慮、混載が禁止された組み合わせをマッチング候補から除外し、混載可能な組み合わせを提示することで、安全な共同輸送の機会創出を図る。


AIによる「危険物混載制御」機能

また、自動「いいね!」機能も追加した。TranOptが提示したマッチング候補に「いいね!」でリアクションすることによって相手方企業との条件すり合わせに進む仕組みとなっており、従来は利用者がTranOptをその都度操作することによって「いいね!」の意思表示をしていた。

新機能はあらかじめ設定された条件のマッチング候補に対して、自動的に「いいね!」を返す。また、他の会員からのマッチング申し入れ(「いいね!」)に対しても、自動「いいね!」するため、自動的にマッチングが成立する。JPRは新機能の活用により、共同輸送の相手を迅速に確定できるようになると見込む。


TranOptでの共同輸送開始までの流れ

(藤原秀行)※いずれもJPR提供

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事